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静岡市、園児置き去り防止アプリ「こっちこっち」を採用

株式会社フォーカスシステムズが開発・提供する園児置き去り防止アプリケーション「こっちこっち」を静岡市が導入

静岡市は、園児置き去り防止アプリケーション「こっちこっち」の採用を決定した。同アプリは、株式会社フォーカスシステムズが開発・提供しており、2025年12月ごろから市内の公立こども園41園に導入する予定だ。

「こっちこっち」は、園児にBLEビーコン(低消費電力で無線通信を行う小型発信器)を持たせ、保育士のスマートフォンと連携させる仕組みとなっている。園児が保育士から一定距離以上離れると、スマートフォンとスマートウォッチにアラートが通知が届き、園外活動中の見守りをサポートする。

「こっちこっち」の基本操作は、出発時と帰園時の2回だけ(出典:株式会社フォーカスシステムズ)

主な特徴として、薄さ3㎜・軽さ5gの小型ビーコン「FCS1301」を使い、園児の負担を最小限にとどめて装着が可能で、パッケージに含まれる名札パッチに入れることができる。設置工事などが不要なほか、通信料がかからないため、簡単かつ低コストでの導入が可能となっている。

BLEビーコンを帽子に装着した様子(出典:株式会社フォーカスシステムズ)

背景には、2023年4月から保育関連施設において送迎バス内での園児置き去り防止安全装置の設置が義務化されたことや、政府による見守り機器の購入支援など、安全対策の強化が進められていることがある。このような背景から、静岡市では合計48セットの「こっちこっち」を採用した。

フォーカスシステムズによると、複数の公立・私立保育施設が導入しており、園外保育中の安全対策の一助となっているという。また、「こっちこっち」は令和7年度保育関係予算案に盛り込まれた「保育環境改善等事業環境改善事業ICTを活用した子どもの見守りに必要な機器の購入を行う事業」の対象になっている。