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ドローンが学校から下校する中学生を見守り!

全国初となる完全自動飛行「レベル3.5」の実証実験を実施

一般社団法人国際ドローン協会が中学生の下校見守りを目的としたドローンの完全自動飛行実証実験を実施

一般社団法人国際ドローン協会(IDA)は、2024年9月30日に千葉県香取郡東庄町の東庄中学校で、中学生の下校見守りを目的としたドローンの完全自動飛行に関する実証実験を実施した。

同実験は、2023年12月に制定された「レベル3.5」と呼ばれる飛行形態を使用しており、全国初の試みとなる。レベル3.5とは、人口集中地区以外で、補助者なしにドローンの目視外飛行を行うことを許可する新しいルールである。レベル3.5では、一定の条件をクリアすれば、補助者や看板の設置、地上車両走行時の一時停止といった立入管理措置が不要となる。

同実験では、DJI JAPAN株式会社の業務用ドローン「Matrice 300 RTK」を2機利用して、複数の下校ルートのうち、2つをカバー。ドローンは下校中の生徒を上空から見守り、映像や写真をリアルタイムで記録した。

飛行前のドローン

飛行中のドローンの位置情報やカメラの映像は、東庄中学校の職員室から監視し、異常が発生した場合に迅速な対応ができる体制を整えた。なお、ドローンの飛行状況はリアルタイムで地図上に表示され、撮影方向も確認できるという。

同実験の大きな目的は、見守り活動の完全自動化だ。従来の防犯カメラは、設置や維持コストが大きくなりがちだが、ドローンを活用することで、コストを削減できるほか、広範囲をカバーできるため、効率的かつ安全な防犯対策が可能となる。

IDAは、今回の実証実験のほか、空撮や点検、測量、薬剤散布といった業務で得た知見を生かし、企業や官公庁向けにドローンソリューションの構築やコンサルティングを提供している。