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茨城県笠間市、ビーコンを使った「園児置き去りゼロ」の実証実験を実施

茨城県笠間市と株式会社フォーカスシステムズが園児の置き去り防止と見守りサービスの実証実験を実施

茨城県笠間市と株式会社フォーカスシステムズは、2024年10月25日(金)に園児見守りサービスの実証実験を開始し、報道機関に公開すると発表した。実証実験は、笠間市内の学校法人さくら学園 認定こども園 さくら幼稚園で実施する。

同実証実験には、フォーカスシステムズが開発したアプリケーション「こっちこっち」とBLEビーコン(FCS1301)を利用する。園児にBLEビーコンを装着して、一定距離以上離れると教員のスマートフォンやスマートウォッチにアラートが送信される仕組みだ。BLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンは、低消費電力で無線通信を行う小型発信器で、効率的に園児の位置を把握できる。

利用イメージ

同実証実験では、さくら幼稚園の3歳児クラス(最大45人)が対象となり、笠間芸術の森公園での園外活動中にビーコンの装着感や機器の使用感を検証する。また、園内からの抜け出しや離席しがちな園児の見守りなどについても検証を行う。

同アプリは、保育園や幼稚園での散歩時や園外活動時に簡単に利用できることが特徴で、令和6年度補助金対象製品に指定されている。また、通信費などのランニングコストが不要で、アプリとBLEビーコン、スマートフォンなどがパッケージで提供される。

「こっちこっち」で提供されるパッケージ

2023年3月から、保育関連施設における送迎バスの置き去り防止安全装置の設置が義務化されているが、株式会社日本経済研究所の調査では、保育施設の「ヒヤリ・ハット事例」のうち、園外保育時の事例が4分の1を占めている。同社によると、これまでに新潟市内の全公立保育園や品川区の公設民営保育園で同アプリが導入されているという。