【連載】ITお父さんのバタバタ子育て日記

新米お父さん、古いスマホで別室の赤ちゃんを見守り。用事もできてひと安心

ITお父さんのバタバタ子育て日記 第1回

IT・ビジネスライター歴25年の柳谷智宣さんがお父さんになった!デジタル製品やネットサービスがあふれている今、テックに強いお父さんの家庭での役割は大きい。ITを育児にどのように生かしていくのか。柳谷さんの子育て日記をお届けします。
ITお父さんは別室の赤ちゃんをスマホで見守り

 筆者は、ホワイトデーに第一子が生まれて、この数か月、育児に追われている。最初の1か月は、わからないことだらけで、本を読んでも、うつ伏せになるだけでやばい、といった情報が書いてある。吐くのも当たり前で、もう目を離せない。しかし、仕事をしなければならず、ずっと見つめているわけにもいかない。

 そんな時に役立つのが、ベビーモニターだ。専用の製品も多く出ているのだが、ITライターである筆者宅には使っていないスマホやタブレットがたくさん転がっている。これらをベビーモニターとして活用したいところ。

 今回紹介するアプリは「Alfred Home Security Camera」。台湾メーカーが開発しており、グローバルで7000万回以上ダウンロードされている大人気アプリだ。

Alfred Home Security Camera

無料(アプリ内課金あり)

iOS版 Android版

 カメラとなるスマホとビューワーとなるタブレットにアプリをインストールする。カメラとビューワーの端末をペアリングするため、ログインする必要があるが、GoogleやAppleのアカウントで認証できるので手間がかからない。もちろん、メールアドレスを登録して、ログインすることも可能だ。当たり前だが、スマホとビューワーで同じメールアドレスを利用すること。

 2台目の認証でメールアドレスを使いたくないなら、「スキャンしてビューアーデバイスにリンク」をタップし、QRコードでペアリングすることも可能だ。

 アプリを起動するとビューワーモードになるので、スマホ側は画面上のメニューをタップし、「カメラ」に切り替える。カメラやマイクへのアクセスの確認画面が開くので、「OK」をタップすると、タブレット側に「タイトルの無いカメラ」という項目が現れる。

スマホ側をカメラに切り替える
ビューワーに追加されたカメラをタップする。画面下のモザイクは無料プランで出る広告

 カメラとなるスマホを赤ちゃんの隣にセットし、ビューワーでカメラを開くと、リアルタイムの映像が表示される。1~2m離れたところから、全身が入るようにセット。スマホには充電ケーブルを挿しておこう。

 これで、ビューワーにはスマホで写している映像がリアルタイムに表示される。これがやりたかったので、一安心。しかも無料アプリでできているのが凄い。

スマホをセット
ビューワーにカメラの映像が表示される。

 リアルタイムに赤ちゃんの映像を見られるだけでも助かるのだが、目を離しているときに大泣きし始めたときも何があったのか確認したい、現場の音声を聞きたい、逆にこちらから話しかけたい、など、使っていると色々とやりたいことが出てくるもの。これらすべて、「Alfred Home Security Camera」なら無料プランのままでも対応できる。

 カメラの設定画面を開き、「動体検知」をオンにすると、被写体に動きがあった時に自動録画しておいてくれるのだ。このデータは7日間保存してくれるので、何かあれば確認できる。

 しかし、動画は5秒程度で足りない、肝心の場面が映っていない、ということもあるだろう。そんな時は、「連続録画」をオンにすればいい。最大8時間まで常時録画してくれるので、任意のタイミングに戻って動画を再生できる。

カメラの歯車アイコンをタップし、設定画面を開く

 動体検知で撮影された動画は「EVENT」を開くと確認できる。連続録画している動画は、カメラのビューワーを開き、「再生」をタップすると確認できる。

カメラのサムネイルにある「EVENT」を開くと、動体検知時に録画した動画を表示できる。

 ビューワーの画面では、「再生」のほかに「トーク」と「レコード」ボタンがある。「トーク」はボタンを押しながら話しかけると、音声がスマホ側から再生される機能だ。赤ちゃんにリモートで声掛けしても驚かせるだけかもしれないが、その部屋に誰かいる場合などに話しかけることができる。

 「レコード」は任意のタイミングで録画する機能だ。常時録画していても有効で、録画したデータは「次へ」→「カメラ」→「モーメント」で確認できる。

「レコード」を押すと録画できる。シャッターチャンスを逃さないようにしよう

 「>」をタップすると、さらに5つの機能を利用できる。「回転」は画面表示を回転できる機能。スマホを逆さに設置した時などに、表示方向を調整できる。「スイッチ」はスマホの前面/背面カメラを切り替えられる。「フラッシュライト」はスマホのLEDをオン/オフできる。

 「低光量」は暗いところでも、オブジェクトの形状と輪郭をキャプチャし、ナイトビジョンモードで映してくれる機能。とはいえ、スマホには赤外線がないので、真っ暗なところでは撮影できない。夜間に試してみたが、画質が低く、見るに堪えなかった。

 「警報音」をタップすると、確認画面が出て、「はい」を押すとスマホ側から警報が鳴る。試しに、仕事部屋で動作させてみたところ、大音量で耳障りな音が再生された。これは赤ちゃんに対しては使えないので注意しよう。本アプリを監視カメラとして使っている場合に、泥棒が侵入したときに使うことなどが考えられる。

画面の回転やフラシュライトなどの機能が用意されている。「警報音」は赤ちゃんには使わない方がいい。

 今回はスマホとタブレットを使ったが、PCもデバイスとして利用できる。使わないノートPCのウェブカメラを使ったり、仕事で使うPCをビューワーにしたりできるのだ。不要なスマホやタブレッドが2台用意できなくても問題なし。もちろん、ウェブ版のビューワーでも、撮影したり、ライトを光らせることができる。

PCのブラウザで確認しているところ

 ここまでの機能を無料で使えるのが「Alfred Home Security Camera」の凄いところだが、実際に赤ちゃんの様子を確認するのに使うなら、有償契約することを強くお勧めする。

 有料プランを契約すると、まず操作するたびに表示される広告がなくなる。これは、普段使いするにはマストだ。そして、HD画質を選べるようになる。単純に画質がよくなるのだが、どうせ録画するなら高画質の方がいいに決まっている。ビューワーで映像を見ているときに、ピンチ操作でズームすることもできる。赤ちゃんの可愛い動きをどアップで見られるのは嬉しいところ。

 動体検知のスケジュールを設定したり、録画可能時間が長くなるなど、いいことづくめ。自動録画されたイベント動画の保存期間も7日間から30日間に延長される。

 そして、価格は月額500円とリーズナブル。しかも、年払いなら、月当り283円の年額3400円。ここまで高機能なベビーモニターとして考えれば激安と言っていい。もちろん、筆者も年契約している。設定もとても簡単なので、リモート接続といっても構えることはない。まずは、無料プランのまま触ってみてはいかがだろうか。

有料プランを契約すれば、高画質モードで見守れる
他の用事をこなしながら、赤ちゃんの様子を確認できるので安心
柳谷智宣

IT・ビジネス関連のライター。キャリアは25年目で、デジタルガジェットからWebサービス、コンシューマー製品からエンタープライズ製品まで幅広く手掛けている。2023年3月に第1子が生まれ、子育てにてんやわんや中。今後は子育てを楽しく安全に効率的に支援するデジタルガジェットをいろいろ試していく予定。