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2050年の東京を体験、「SusHi Tech Tokyo 2024」を日本科学未来館で4月27日より開催

ドローン配送体験やロボット操縦、体験プログラムやワークショップを多数実施

最先端の技術を無料で体験できる「SusHi Tech Tokyo 2024」

東京都は、未来の都市モデルを発信する国際イベント「SusHi Tech Tokyo(スシテック東京)2024」を、2024年4月27日(土)から5月26日(日)まで開催する。開催に先がけて、日本科学未来館で内覧会を実施した。

SusHi Tech Tokyo 2024は、世界共通の都市課題解決に向けた東京発のイノベーションを創出し、未来の都市モデルを発信する国際イベント。スシテックは、「Sustainable High City Tech Tokyo」をもとにした造語で、「持続可能な新しい価値の創出」を表している。

期間中は、有明アリーナ・日本科学未来館・シンボルプロムナード公園・海の森エリアの4会場で乗り物から食まで最先端のコンテンツを用意し、「自然」と「便利」が融合した”2050 年の東京”を体感できるプログラムを多数実施する。

ドローン体験やロボット操縦、子供が主役の体験ができる日本科学未来館

エントランス近くのシンボルゾーンでは、全長13メートル超えの「空飛ぶタクシー」がお出迎え。アメリカのスタートアップ企業Joby Aviationが開発した空飛ぶモビリティの実物大模型が展示されている。日本ではANAホールディングス株式会社が技術パートナーとして、飛行音の少ない空飛ぶタクシーサービスの実現を目指している。

大迫力の最新モビリティ「Joby S4」の実物大模型を展示

会場に入ると、イントロダクションムービーに鉄腕アトムを始めとする、手塚治虫作品のキャラクターが登場。「これから紹介する先端技術がなぜ未来に必要なのか」を、子供たちに呼びかけ、好奇心をかき立ててる。

手塚治虫作品の人気キャラクターが公式アンバサダーを務めている

メインとなる1階の企画展示「みらい発見フロア」は、「みらいのどうぐ」「みらいのあそび」「みらいのしょく」の3ゾーンで構成。未来・科学・テクノロジー・サステナビリティを楽しく体験し、課題解決に向けて考え、自分なりのアイデアを表現することを通して、子供たちに未来の当事者になってもらいたいという願いが込められている。

展示エリアの中央では、伝統×革新の次世代型モビリティ「ツナグルマ」が注目を集めていた。「2050年のお祭り」をテーマに作られたツナグルマは、電動アシスト構造で「誰でも引くことができる」未来の“山車”だ。縁起物の亀をモチーフにしたコックピットと、伝統的な装飾が調和し、内部には祭りを盛り上げるDJブースを備えている。左右のLEDモニターには、地域の祭りに関係する映像を流すことができる。

「ツナグルマ」は会期中、他会場での展示やパレードを予定している

以下より、体験可能なコンテンツの一部を紹介しよう。

⚫ドローンデリバリー

ドローンを操作して、離れた場所まで荷物を届けるゲーム。小型のドローンを操作する楽しさや難しさを体感しながら、ドローンが未来の物流に果たす役割を学ぶことができる。リモコンでドローンを操作し、島に見立てた黄色やピンクの箱を目指して荷物を届ける。

ゲーム感覚でドローン宅配を体験できる

離着陸は自動で、ドローンを操作する際は浮上・降下、前後左右の動きと、荷物をつかむアームの開閉を行う。クレーンゲームのように、位置を調整しながらアームを操作するのが楽しい。

専用のリモコンでドローンを操作する

⚫ロボットプレゼンテーション

ロボットの歴史や未来での活躍について、ロボット自身がプレゼンテーションするコンテンツ。表情豊かなトニーロボットとモニター型の相棒であるビッグフェイスが、ときおりクイズを交えながら楽しくおしゃべりする。

ロボットが自分たちの歴史と未来を楽しく紹介

2050年の学校での活躍について話す場面では、1人ひとりにロボット先生がついて個別に学習する姿や、給食の栄養管理を行い調理するロボット、さまざまな理由で学校に来られない児童生徒の分身として、代わりにコミュニケーションを取るロボットなど、多様な可能性を提案していた。

人の代わりにロボットが登校し、コミュニケーションを取る時代が来るかもしれない

⚫おばけレストラン

実際のレストランのような空間の中で、サステナブルな未来の食について学ぶプロジェクションマッピング。環境の影響や食物アレルギー、食糧不足などの課題に応える「代替食」について学ぶことができる。

おばけレストランの外観
何もなかった空間に、突如おばけが浮かび上がる

席に着くと、ウェイターを務めるおばけが登場。ある食材が“ばけて”、肉や魚介類に変わるコースメニューを提供する。「この食材は何がばけた?」という問いかけに答えながら、まるで絵本の登場人物になったような臨場感あふれる体験ができる。大豆ミートなどの代替食を、身近に感じることができそうだ。

目の前のお皿に乗ったハンバーグが、何で作られているのかを想像する

⚫自動車変形ロボット ファイバリオン

ロボット開発サークル・勇者技術研究所が手がける、完全オリジナルのオープンソース人型モビリティ変形合体ロボット。全高約5メートルで、乗車可能な自動車に変形する。

自動車変形ロボット「ファイバリオン」

ファイバリオンには、遠くのものが近くにあるように操作できる「テレイグジスタンス」の技術を活用しており、専用グローブを装着すると、離れた場所からロボットの手を動かせる。

コックピッドでいざ操縦
制御画面を見ながら手を動かす

AIを活用した技術で、話すこともでき、モニターにはファイバリオンの言葉が表示されていた。しゃべるとロボットの口元がリアルに動く。会場では変形する姿の展示は行っていないが、今後は人が乗ったビークルモードで公道を走行できるよう開発を進めているという。

「みらい創造フロア」では小中高校生向けのワークショップを開催

7階の「みらい創造フロア」では、1階の展示で学んだ内容について理解を深め、未来に向けたアイデアを表現するワークショップや、学びのコンテンツを提供する。内容は小学生以上を対象とした、「チョコレートから考えるサステナ&エシカル消費」から、中高生を対象とした「スタンフォード in 東京 ~未来の起業家講座~」までさまざま。

また、5月11日(土)・12日(日)・18日(土)・19日(日)には、学びの未来について考えるトークイベント「2050年学校アイデア会議 ~みらいの生徒と先生たち~」が開催される。これらのプログラムの参加には、事前の予約が必要となる。

ワークショップ・トークイベントの一部(公式サイトより)

SusHi Tech Tokyo 2024では、日本科学未来館に続き、5月12日(日)よりシンボルプロムナード公園・海の森エリアが開場し、5月17日(金)より有明アリーナが開場する。いずれの会場でも、衣食住・買い物・乗り物など多様な視点から未来の東京を体験することができる。


    【概要】
  • 日程:
    日本科学未来館 2024年4月27日(土)~ 5月26日(日)
    ※5月7日(火)・14日(火)は休催
    シンボルプロムナード公園 2024年5月12日(日)~ 5月26日(日)
    海の森エリア 2024年5月12日(日)~ 5月21日(火)
    有明アリーナ 2024年5月17日(金)~ 5月21日(火)
  • 入場料:無料
  • 詳細:公式サイトより

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