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中高生が探究学習に求めるものとは、コンテスト応募者4,275人の声をCURIO SCHOOLが分析
2025年8月5日 14:00
株式会社CURIO SCHOOLは、同社が主催した「中高生探究コンテスト2025」の全応募者4,275名に実施したアンケート結果を2025年8月5日に発表した。
同調査は、探究学習の実態や課題を明らかにすることを目的としている。対象は全国の中学生と高校生で、回答内容には探究の動機や学習時間、学校・教員・外部人材の支援状況、満足度などが含まれる。
調査期間:2024年11月1日〜12月22日
調査対象:中高生探究コンテストへエントリーした中高生
調査方法:Googleフォームのアンケート回答
サンプル数:4,275名(全応募者)
調査の結果、多くの生徒が探究学習を「自分を深く知る学び」として肯定的に捉えていたことがわかった。「新しい視点を得た」「ほかではできない経験を積めた」「自分をより深く知ることができた」といった声が見られ、自由度の高い学びの価値が示されている。
一方で、「時間が足りない」「探究の進め方がわからない」「調べたい情報が見つからない」などの課題も多く挙がっている。これには、学校側のカリキュラム設計やサポート体制に起因する部分が大きいことが考えられるという。
また、「自由にやらせてほしい」「もっと外とつながる機会がほしい」「ほかの探究者と交流したい」「発表の場が少ない」という声も多く、単なる学校の課題としてではなく、社会と接続し、自らの成果を誰かに伝えたり、他者と対話したりすることに大きな意義を見いだしていることが判明した。
CURIO SCHOOLは、探究学習を学校内だけの取り組みにとどめるのではなく、地域・企業・専門家・大学など、広く社会全体で探究活動を支える体制づくりが必要と推察。
調査結果では、生徒の満足度や成果、進路との結びつきが「社会に開かれた探究」「教員と外部の協働」「時間設計の見直し」と強く関係している。このことから、探究時数の確保と越境活動の制度化、教員のメンタリング研修、専門家マッチングと過去知のデータベース化、発表機会の整備などが学習の質向上と機会格差の縮小に寄与することが考えられるという。
さらに、生徒たちの意欲に応えるためには、学校内外の大人たちが協働して意欲的な生徒の行動を支え、より深い学び場を構築していくことが、これからの教育や探究学習支援に求められているとしている。
同調査結果の詳細については、中高生探究コンテスト2025 全応募者アンケート分析結果で確認が可能だ。