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リクルート、「スタディサプリ高校講座」に生成AIを活用した字幕機能を追加

株式会社リクルートが「スタディサプリ高校講座」に、生成AIを活用した講義動画の字幕表示機能を追加

株式会社リクルートは、オンライン学習サービス「スタディサプリ高校講座」に、生成AIを活用した講義動画の字幕表示機能を追加したと発表した。対象は「[新版]ベーシックレベル数学Ⅰ」「[新版]ベーシックレベル数学A」「ベーシックレベル情報Ⅰ」の3講座である。

同講座では、音声から文字起こしする生成AIと、教材のテキストデータで校正する生成AIを活用し、講義動画に字幕を表示する。学校向けのスタディサプリでは、教員が字幕機能の利用を許可することで生徒が字幕表示の有無を選べるようになる。個人向けのスタディサプリでは、学習者自らが字幕の利用を判断可能だ。

学校向けのスタディサプリは、2024年3月時点で2,322校の高校が導入している。生徒や教員から、アクセシビリティの向上などの要望が寄せられており、生成AIの活用によって字幕機能を追加できるようになったという。同社は、音声を出せない通学時間やイヤホンを忘れてしまった授業時、周囲が騒がしく動画の音声が聞き取りにくいといった場合にも役立つとしている。

先行して字幕機能を利用した東京都立中央ろう学校の富永佑志教諭と東 雅俊教諭は、「生徒の聴覚レベルや、手話の理解度はバラバラだが、全員に共通して言えるのは字幕がないと困るということ」などとコメントし、「重要なところだけでも、文字情報が出れば、かなり違う」と評価した。

また、同社が高校の教員723人に、字幕機能に関するアンケートを実施した結果、「とても利用させたい」「利用させたい」「少し利用させたい」の合計で72.5%の教員が「利用させたい」との意向を示したという。

なお、現在字幕機能はWebブラウザー版で利用可能だが、追加費用は発生しない。