ニュース

コニカミノルタ、対話回数の上限を排除した生成AI「チャッともシンク」を発売開始

コニカミノルタジャパン株式会社が「tomoLinks」で対話型生成AI機能「チャッともシンク」を正式に発売

コニカミノルタジャパン株式会社は、学校教育向けソリューション「tomoLinks」において、対話型生成AI機能「チャッともシンク」の発売を開始した。

チャッともシンクは、児童生徒が生成AIと対話して、課題発見や問題解決に向けた学びをサポートする機能だ。同ツールは、88校の小・中・高等学校で先行トライアルを実施し、3,384アカウントのユーザーが567回の授業で利用している。

同ツールの特徴は、「問題を発見し課題を設定する」「自分の考えを深める」「異なる考えを整理・比較・深堀りする」という学びのプロセスをサポートすることだ。教員は、授業の目的や対象学年に応じて、AIの回答提示方法とプロンプト(指示文)を事前に設定可能となっている。

社会科における「チャッともシンク」の活用例(左:教員によるプロンプト作成イメージ/右:児童生徒による利用イメージ)

回答提示とプロンプトは授業ごとに個別設定できるため、別の教科で続けて利用するときに急いで設定を変更する必要がない。既定テンプレートでは、子供たちの質問に対して直接的な解ではなく、ヒントを提示する設定となっており、子供たちの思考をサポートするという。

また、教員と13歳未満を含むすべての子供が対話型生成AIを教育現場で安心して利用できる環境を提供するため、入力した情報をAIの学習に利用しない設計とした。さらに、生成AIが有害なキーワードや回答を提示しないよう、フィルタリングも設定している。

なお、同ツールは、学習eポータルを始めとしたすべてのtomoLinksのオンラインサービスと同じID・パスワードでのシングルサインオンを可能とした。さらに、一般的な対話型生成AIにおける「対話回数の上限」を排除し、授業内で制限なく利用できる。これにより、利用に不公平が生じることを防ぎ、子供たち一人ひとりが納得いくまで生成AIを利用した学びを深められる。

同社は、生成AIを小中学校の授業で活用した実態調査報告書を期間限定で無償提供し、教員が児童生徒向けに設定した「プロンプト例」を調査レポートページに公開した。そのほか、小・中・高等学校で生成AIを活用している教員の授業事例に関するオンラインセミナーを実施する。

同セミナーの詳細は、以下の通り。

名称 生成AI授業実践の効果と課題
日時 2024年10月27日(日)19時~21時
会場 オンライン開催(Zoom)
登壇者(50音順)
・近畿大学附属高等学校 乾 武司 教諭
・聖光学院中学校高等学校 高木俊輔 教諭
・大阪信愛学院小学校 高橋 脩 教諭
・定員 500名(先着順)
参加費 無料