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東京都教育庁と連携した「都立AI」が知事賞を受賞、コニカミノルタが全都立学校向けに構築

東京都庁にて開催された「都庁DXアワード2025」で、教育庁総務部デジタル推進課(教育企画班)が「都立AI」をプレゼンテーションする様子(出典:都庁DXアワード2025 公式YouTube、以下同)

コニカミノルタジャパン株式会社は、東京都教育庁と連携して提供する生成AIサービス「都立AI」が、都庁DXアワード2025のサービス部門で最優秀賞である「知事賞」を受賞したと2025年8月1日に発表した。表彰式は、6月25日に東京都庁で開催されている。

「都立AI」は、研究校における実証実験を経て、2025年5月から全都立学校256校で導入が始まった。対象は、児童生徒と教職員を合わせた約16万人で、初等中等教育においては、国内最大規模となる導入事例としている。サービスはGPT-4o-mini以上の仕様に対応し、高速かつ低コストでの応答が可能だという。

研究校における実証実験を経て、2025年5月から全都立学校256校に生成AIを導入

同サービスは、児童生徒のAI時代に必要な能力の育成と、教職員の業務負担軽減を目的に設計している。不適切なやりとりを防ぐフィルタリング機能や、児童生徒の入力した内容が生成AIの学習に利用されないようにしており、安心・安全な利用が可能だ。

プロンプトテンプレートの共有機能や安心・安全な環境設定、技術革新の速さを前提とした迅速なアップデートが特長

生成AI研究校では、生徒が生成AIを活用しながら受験志願書を作成することで、面接練習の時間を確保し、教員1名における約60時間の添削時間を対面指導に充てることができた。また、特別支援学校に通う生徒が画像生成AIで自分の思いを絵に表し、劇の背景として投影する活動のほか、歴史の授業で生成AIを使い「歴史のIF」を考えながら議論する授業を行うなど、今までできなかったことが生成AIで実現できるようになったという。

都立AI導入の成果

コニカミノルタジャパンは、学校教育におけるAI活用推進の取り組みを通じて得られた知見をまとめ、「生成AI活用 実践アイデア集」として教育委員会・学校へ無償提供している。学校教育の質向上と教職員の業務負担軽減という価値の創出を目的として、今後もテクノロジーを軸とした貢献を継続していくという。

●都庁DXアワード2025