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大阪市が「tomoLinks」を試行導入、児童生徒11万人分の学力データを分析

分析結果を視覚的にまとめたダッシュボード(イメージ)

 コニカミノルタジャパン株式会社は、同社が販売する学校教育向けソリューション「tomoLinks(トモリンクス)」の「先生×AIアシスト」の一機能である「学力調査分析サービス」を大阪市が試行導入したと発表した。大阪市内の全小中学校の過去4年間の学力データを分析し、児童生徒一人ひとりに学習指導や支援提供のツールとして活用するという。

 「学力調査分析サービス」は、文部科学省の「全国学力・学習状況調査」や各自治体が実施している学力調査の結果をAIで分析し、分析レポートや分析結果をグラフやチャートを使って視覚的にまとめたダッシュボードを提供するサービス。最大過去5年間の学力調査データを分析できる。

 大阪市では、これまでも学力データの分析を行っていたが公立小学校が281校、公立中学校が127校あり、児童生徒約16万人分の分析は困難だったため学校単位での分析にとどまっていた。

 今回のtomoLinksの導入により、小学3年生から中学3年生まで約11万人分の過去4年分のデータを使い、約1カ月半で分析が完了。分析レポートは児童生徒一人ひとりの4年間の経年変化や得意不得意の単元やポイントを数値や文章を使って可視化しているという。

 レポートは、授業や個別学習に活用するだけでなく、長期的な成績をもとに児童生徒の努力を把握できるようになったため、単年の成績は不振でも経年での変化をもとに「よくがんばった」といった声かけもできるとしている。