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「YAMAP 流域地図」をアップデート、全国のハザードマップを可視化

小中学校の防災教育にも活用できる

水災害や治水対策に役に立つ「YAMAP 流域地図」

アウトドア事業を行う株式会社ヤマップは、日本全国の流域を網羅した3Dデジタル「YAMAP 流域地図」のアップデートを、2024年6月19日に実施した。従来の地図に水害および土砂災害のハザードマップを重ね、大雨が降った時の水の流れと災害リスクの関連性を流域単位で可視化している。

流域地図は、無料で閲覧できる3Dデジタル地図。山・川・街・海を含めた大地の広がりを3Dで視覚的に表現し、雨水が川に集まる大地の地形である「流域」を行政区分ではなく、水の流れを基礎とした生命圏を区分として表示している。5月13日のリリース以降、企業や自治体、学校現場などから多くの反響を得たという。

今回のアップデートは、豪雨災害に備えた治水対策の課題感によるもの。流域地図に洪水浸水想定区域と土砂災害警戒区域を重ね合わせることで、行政区分によらないハザードマップをめざした。水の流れと災害のリスクを流域単位で俯瞰してとらえることができるため、旅行や帰省など一時的な外出先で災害に遭ったときも役立つとしている。

ヤマップ公式サイトでは、同地図の監修を担当した慶應義塾大学名誉教授 岸由二氏と代表取締役 春山慶彦氏、最高技術責任者 樋口浩平による対談を掲載。開発秘話や流域地図の展望、楽しみ方について語っている。

流域地図でみた都内の多摩川流域。治水で大事な小流域まで見えるように工夫している

ヤマップでは、流域地図の活用に関する問い合わせを受け付けており、小中学校などでの環境教育・理科・地理教育での活用を推奨している。