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宮城県総合教育センター、児童生徒の生成AI活用を目的としたガイドブックを公開

宮城県総合教育センターが、児童生徒が授業などで生成AIを活用するための研修ガイドブック「はじめよう!生成AI~児童生徒による授業等での活用~」を公開(出典:宮城県総合教育センター「はじめよう!生成AI~児童生徒による授業等での活用~」)

宮城県総合教育センターは、教員が授業などで児童生徒に生成AIを活用させることを進めるための研修ガイドブック「はじめよう!生成AI~児童生徒による授業等での活用~」(以下、児童生徒活用編)を2026年3月31日に公開した。

児童生徒活用編は、県内の教職員が生成AIについての校内研修や自己研修に利用できるようにした教員用研修ガイドブックの第2弾で、準備事項から情報モラル教育、教科別の活用事例、授業づくりまでをまとめた内容である。

同センターでは、第1弾である「はじめよう!生成AI~教職員による授業・校務での活用~」(以下、教職員活用編)も更新し、「第2.1版」として公開している。

「生成AI活用研修ガイドブック」の種類(出典:宮城県総合教育センター「はじめよう!生成AI~児童生徒による授業等での活用~」)

児童生徒活用編では、先に教職員活用編を読み、学校で生成AIを使う際に必要な知識を確認することを推奨している。また、児童生徒が生成AIを使う場合は保護者の承諾書が必要であり、掲載事例はあくまで一例として、発達段階や活用状況、学習指導要領の内容を踏まえて使うことを示している。

第1章では、生成AI活用の確認事項として、学校設置者である自治体や教育委員会のルール、生成AIサービスの利用規約、経済的負担と留意点を紹介。学校設置者がルールを決めていない場合にすべきことや、Geminiの利用は許可されているが、Notebook LMの利用は許可されていないといったケースがあることを解説した。

生成AI活用の事前準備(出典:宮城県総合教育センター「はじめよう!生成AI~児童生徒による授業等での活用~」)

また、利用規約においては、利用可能な年齢、保護者同意の要否、入力情報が学習に使われるか、生成物の著作権、規約を定期的に確認する体制があるかといった項目をチェックシート形式で整理している。

生成AIサービスの利用規約確認のポイント(出典:宮城県総合教育センター「はじめよう!生成AI~児童生徒による授業等での活用~」)

第2章は、個人情報(プライバシー)・著作権・情報の真偽(ファクトチェック)といった児童生徒への情報モラル教育をテーマに取り上げ、「何が問題?」「指導しよう」「調べてみよう」「参考資料」の4つのポイントで簡潔に紹介。教員として持つべき視点や取り組むべき内容がわかりやすい。

情報モラル教育に必要なことを4つのポイントで簡潔に紹介(出典:宮城県総合教育センター「はじめよう!生成AI~児童生徒による授業等での活用~」)

第3章の活用事例集では、学習を手助けする伴走者や相談相手として生成AIを活用することを意識した活用事例を掲載。「引き出す」「取り込む」「練り上げる」の3つに分類し、活用をイメージしているのが特徴だ。教員は、自分が担当する教科・科目や発達段階から事例を見つけられる。

活用事例を3つに分類(出典:宮城県総合教育センター「はじめよう!生成AI~児童生徒による授業等での活用~」)
活用事例集の例「語彙や創造力を育む(国語)」(出典:宮城県総合教育センター「はじめよう!生成AI~児童生徒による授業等での活用~」)

第4章では、生成AIを活用した授業づくりのヒントとして4つの研修例を掲載。学習活動のアイデアの種を探す、学習活動をブラッシュアップする、注意点を把握する、プロンプトを考えるという流れで、授業実践に向けた整理を進める構成だ。

生成AIを活用した授業づくりのヒントとして4つの研修例を掲載(出典:宮城県総合教育センター「はじめよう!生成AI~児童生徒による授業等での活用~」)

特に、生成AIに慣れていない児童生徒に対しては、プロンプトの目的・内容・具体例を紹介し、児童生徒自身が試行錯誤するのを手伝う道具として生成AIを活用することを推奨している。

プロンプトづくりの考え方(出典:宮城県総合教育センター「はじめよう!生成AI~児童生徒による授業等での活用~」)

ガイドブックでは、これまでの授業ではできなかったことを実現し、学びを充実させるための道具として使う視点を提示しており、児童生徒が生成AIに依存して何かを失うのではなく、上手に活用して思考を広げたり、考えを深めたりすることができるような授業設計をする必要があるとした。

●MナビTV「はじめよう!校務DX~生成AI活用研修をしてみよう~」