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全国51校の高専が連携、「半導体人財育成エコシステム構想」を始動

独立行政法人国立高等専門学校機構が、半導体人材不足という社会課題に対し、全国51校の国立高専ネットワークを活用した「半導体人財育成エコシステム構想」を始動(出典:独立行政法人国立高等専門学校機構、以下同じく)

独立行政法人国立高等専門学校機構は、全国51校の国立高専ネットワークを活用した「半導体人財育成エコシステム構想」の本格始動を発表した。

同構想は、半導体人材不足への対策として、地域に根ざした高専の特性と全国ネットワークを生かした取り組みである。高専では15歳から実践的な技術教育を提供しており、「即戦力×応用力×イノベーション力」を備えた人材を育てる独自の教育体制を持つ。

半導体産業が集積する九州では9校が連携し、TSMC社員による授業や半導体材料・デバイスフォーラムの開催、装置の導入などを通じて「設計から製造まで」幅広い分野に対応する人材の育成を目指している。

九州の高専では、企業講師による専門性の高い授業とキャリア教育を実施し、授業動画・教材の共有による教育内容の標準化を展開
熊本高専主催の半導体材料・デバイスフォーラム
佐世保高専におけるミニマルファブを使った実験実習

北海道では、Rapidus株式会社の最先端半導体工場設立を契機に、旭川高専、釧路高専、苫小牧高専、函館高専が「北海道地区4高専半導体人材育成連携推進室」を設立。小中学生向けイベントや自治体・企業と協働した地域全体での人材育成を展開中だ。

高専が中心となり、科学技術の魅力を発信する活動のほか、地域を巻き込んだ人材育成に取り組む
中学生向けの出前授業を実施
北海道大学での半導体製作体験の様子

高専半導体人財エコシステムの構築では、産業界や拠点大学、自治体と連携するため、高専機構が全国展開のハブとなり、産学連携によるトップ人材・中核人材育成プログラムとすそ野を拡大するための継続的なアップデートを実施。産学連携・学学連携によって関係者の成長を目指す。

高専半導体人財エコシステム構築に向けた4つの軸

特に、51校の国立高専と産業界で活躍するおよそ50万人超のOB・OGネットワークを「人材のハブ」の強力な基盤として活用。同ネットワークを活用した産学・学学連携により、社会ニーズに即応した教育プログラムの開発と、次世代技術への迅速なアップデートが可能になるという。

半導体人材危機と高専の役割

また、高専が目指す半導体人材育成では、金属シリコンから半導体チップを経て、全ての産業分野で半導体の利活用を推進することと、半導体サプライチェーン全体に人材を輩出し、新たな価値を社会に還元することを目的としている。

半導体関連企業への貢献イメージ

今後は教育体制の強化によって参加校をさらに拡大し、全国規模での人材育成の質と量の両面を高める予定だ。特に、半導体に関するスキル可視化検定制度の構築や「半導体人材育成センター」の設立、「エッジAI半導体教育」「半導体デバイス製作実習」といった取り組みを各校で順次進めるという。