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教員の生成AI利用率が56%に、授業はGWSで校務はM365の利用が最多 MM総研調査
「公立小中高における教員向け生成AI利用環境調査」(2025年12月時点)
2026年3月5日 16:00
MM総研は、都道府県と市区町村の教育委員会を対象に実施した「生成AI利用環境調査」の結果を2026年3月5日に発表した。教育委員会が「教員が校務などで生成AIを利用している」と回答した割合は全体では56%となり、公立小中学校は55%、公立高校は91%となっている。
東京都は2025年5月から都立学校すべての教職員・児童生徒が利用できるAI基盤を整備し、宮城県は2025年3月に「生成AI活用研修ガイドブック」を発行。大阪府は2025年12月に教員含む行政職員の負担軽減を目的とした「大阪府行政AI エージェントコンソーシアム」を立ち上げており、2025年は自治体における利活用関連の発表が多かった。
MM総研は、校務DXと教員の負担軽減の観点で、都道府県教育委員会の取り組みが先行しており、結果として公立高校教員の利用率が高いと分析している。
・小中学校教員の生成AI利用率
小中学校教員の生成AI利用率は、2025年度に入って急速に増加している。MM総研が過去の調査をもとにまとめた「生成AI利用率の推移」によると、2023年5月は1%だったが、2024年1月には14%、2025年3月には17%となり、2025年12月には55%まで拡大した。
文部科学省は2023年度からパイロット校を指定し、生成AIに関する検証を行っているが、2025年度は実証から面展開が進み、利用率の上昇に影響を与えたことが考えられるという。実際に、生成AIを利用している教育委員会はStuDX StyleやリーディングDXスクールなど、文部科学省のWebサイトで情報収集している比率が高いことが判明している。
・GWSやM365など教育用クラウドでのAI利用が68%
教育委員会における「生成AIツール」の利用方針では、Google Workspace for Education(以下、GWS)やMicrosoft 365 Education(以下、M365)などに標準搭載された生成AIを利用すると回答した自治体が68%で最多となった。
「都道府県が提供するAIを利用」は13%で、個人向けのChatGPTなどを利用する割合は1%にとどまっている。このことから、教育委員会としては教員の個人アカウントにおける生成AIツールの運用を抑制し、教育用クラウド上で管理する生成AIツールを利用する方針が多いと見られる。
教育用クラウドに関する調査では、教員が主に授業で利用するクラウドはGWSが69%で最も多く、M365は27%だった。一方、校務においてはM365が53%で最多となり、GWSは31%だった。
・生成AI利用は「文科省ガイドライン」への準拠を重視
生成AIの利用環境を整備する際に教育委員会が重視する項目は、「文部科学省の生成AIガイドラインへの準拠」が69%で最も多かった。次いで「教員の業務改革」(31%)、「自治体独自のガイドライン作成」(28%)、「教員研修やスキル向上」(26%)などが続く。
MM総研では、無償版の個人向け生成AIツールに関し、組織的な利用管理を想定しておらず、文科省ガイドラインに準拠した運用が困難であると教育委員会が判断したものと想定している。
一方で、生成AIの利用に「課題がある」と回答した教育委員会は81%にのぼっている。主な課題は「セキュリティ対策がわからない」が42%で、「著作権侵害のリスク」(41%)、「利用ルールやガイドラインの整備ができていない」(39%)、「誤った情報が生成されることがある」(37%)などとなった。また「生成AIに詳しい人がいない」(36%)など、人材やノウハウ不足も課題に挙げられた。
MM総研は、「教員の働き方改革とGIGAスクール構想を支えるツールとして、生成AIの活用余地は大きい。今後は授業での活用に向け、アナログ教材との使い分けや用途別コントロールなどの運用ノウハウの蓄積が重要」とコメントしている。
1.調査対象
高校:全国の都道府県47の教育委員会
小中学校:市区町村1,741の教育委員会(1,738団体)
2.回答件数:1333団体(都道府県 34団体、市区町村 1299団体) ※一部回答含む
3.調査方法:電話による聞き取り、一部メールやFAXによる調査票の送付・回収を併用
4.調査時期:2025年11月~12月





























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