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生成AIの認知度が8割超、個人利用率は21.8% MM総研調査
2025年9月18日 06:30
MM総研は、2025年8月に全国の15歳から69歳を対象としてWebアンケートを実施し、9月17日に生成AIの認知度と利用状況についての調査結果を公表した。
生成AIの認知度と利用経験に関する設問では、「利用したことがある」が21.8%で、2024年8月の調査時点から9.3ポイント上昇。生成AIの認知度全体では80.4%に達している。
用途としては「検索機能」が52.8%で最多となり、「文章の作成・編集・要約・議事録作成」(45.1%)、「会話(メッセージ)」(27.5%)、「画像生成・編集」(24.0%)と続く。生成AIを利用する端末は「自身のスマートフォン」が58.0%と最も多く、気軽に活用している様子がうかがえる。
利用した個人向けの生成AIサービスを聞いたところ、OpenAIの「ChatGPT」が65.7%にのぼり、Googleの「Gemini」(40%)、マイクロソフトの「Copilot」(26.2%)が続いた。
ChatGPT、Gemini、Grokはプライベートでの利用が過半数を超えており、Copilotは仕事(学校)での利用が22.4%と、ほかのサービスと比較して利用率が高い。また「Canva」のような画像や音楽、映像のようなクリエーティブな活動に利用するサービスも仕事(学校)での利用が高い傾向にある。
利用頻度については、「毎日使う」が27.8%、「週に1回」が36.1%となり、週1回以上利用する人は全体の63.9%を占めた。利用用途と利用頻度の相関関係を確認したところ、「検索機能」の利用が最も多かったことから、日常的に検索で生成AIを使う人が増えていることが推察できるとしている。
生成AIの利用料金の有無について聞いたところ、「1つでも有料サービスを利用している」と回答した人は13.8%に。2025年8月現在では、無料サービスに限定して利用している人が大多数であることがわかった。
生成AIを使うことでのメリットとしては「作業の効率化」(51.7%)、「時間の節約」「スキルや知識の向上」などが挙げられた。一方、課題では「情報が正しいか検証が必要」(53.4%)が最多で、リスクへの警戒も見られる。
MM総研では、生成AIサービスの個人利用者(個人事業主や事業に利用するが個人で支払いをしている人を含む)の市場規模を分析した。有料・無料を問わない2025年8月時点の利用者数は1597万人、2024年度の市場規模は1679億円と試算。金額規模は年平均22.3%で成長し、2030年度には5618億円になると予測した。
要因として、無料サービスの提供が終了もしくは限定的となる可能性のほか、有料サービスにおいて「通訳・翻訳」「言語学習」「画像生成・編集」といった学習・クリエーティブ利用が拡大する点を挙げている。
生成AIの利用経験者を年代別にみると、10代が41.3%と最多で、次いで20代、30代と続き、年代が若いほど生成AIを利用する割合が高い結果となった。なお、今後利用してみたいと思う用途には「通訳・翻訳」や「言語学習」が上位に入っており、MM総研は「生成AIサービスの多言語対応」が強みと推察している。
調査対象:15~69歳の男女
回答件数:プレ調査20,234人、本調査3,013人
調査方法:Webアンケート
調査時期:2025年8月