こどもとIT BookLab
子供に届くフレーズをシーンごとに紹介、『発達支援が必要な子への声かけ110』
2026年6月23日 17:00
学事出版株式会社は、発達支援が必要な子供と向き合う教職員や保護者に向け、熱海康太氏の新刊『発達支援が必要な子への声かけ110』を発売したと2026年6月22日に発表した。
同書は、ADHD(注意欠如・多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)、LD(学習障害)といった発達支援が必要な子供に伝わる「声かけ」を集めた書籍である。発達障害傾向のある子供が、気持ちよく学び、自分らしく学校生活を送ることを目指し、具体的な言葉のかけ方をイラスト付きで紹介する。
著者の熱海康太氏は、公立小学校と私立小学校で15年以上教壇に立った経験を持つ教育者である。現在は一般社団法人日本未来教育研究機構の代表理事を務め、執筆やセミナー講師として自身のメソッドを伝える活動を行っている。
学事出版は、発達障害傾向のある児童生徒が年々増えていることを発刊の背景に挙げている。現在では「小中学校の通常級に『学習面または行動面で著しい困難を示す、発達障害の可能性がある児童生徒が8.8%在籍している」と言われており、35人学級で考えると、クラスに3人は発達支援が必要な子がいる計算になるという。
発達支援が必要な子供の多くは、ADHD、ASD、LDの傾向があり、人とのコミュニケーションが苦手な場合がある。さらに、子供によって何が苦手か、どのように苦手かも異なる。そのため、特別支援学校や特別支援学級だけでなく、通常学級の教員にも、発達支援に関わる声かけの力が不可欠としている。
同書では、「言い方で子供の行動が変わるのか」という問いに対し、脳科学や心理学の研究をもとに説明している。一例として、スタンフォード大学のキャロル・ドゥエック氏らの研究を紹介。「頭がいいね」と言われた子供よりも、「よく頑張ったね」と努力を認められた子供の方が、困難な課題に挑戦し続けるという結果を取り上げ、声かけが学習姿勢に影響する例として示す。
同書は、「忘れ物・持ち物管理」「集中の持続・切り替え」「課題への着手・遂行」「片付け・整理整頓」といった全110シーンを見開き完結で構成。今日困ったこと、明日直面しそうな場面から気になるところを読み進めることが可能だ。
各シーンでは、効果的な声かけとともに、その狙いと留意点を解説。声かけがどのような意図を持つのか、どのような点に気を付けるべきかを丁寧に紹介し、目の前の子供に合わせて応用できるようにした。
なお、発達性協調運動障害(DCD)や起立性調節障害(OD)、チック症など、学校生活で支援が必要となるさまざまな状態についても取り上げた。著者の熱海氏は「これらは診断名が異なっていても、子供たちが抱える困難さは相互に関連し合っていることが多く、包括的な理解が求められる」と「はじめに」で述べている。
著者プロフィール
熱海康太(あつみ こうた)
一般社団法人日本未来教育研究機構 代表理事。
公立小学校、私立小学校で15年以上教壇に立ったのち、コアネット教育総合研究所・横浜研究室主任研究員を経て現職。教員時代から執筆、セミナー講師として、自身のメソッドを伝える活動を積極的に行う。
主な著書に『教師のためのクレーム対応完全マニュアル』『心が折れない教師』『学級通信にも使える! 子どもの伝えたいお話100』『伝わり方が劇的に変わる! 6つの声を意識した声かけ50』(東洋館出版社)、『「明るさ」「おだやかさ」「自立心」が育つ 自己肯定感が高まる声かけ』(CCCメディアハウス)、『学級経営と授業で大切なことは、ふくろうのぬいぐるみが教えてくれた』(黎明書房)、『教師のための話し方の教科書』『駆け出し教師のための鬼速成長メソッド』(明治図書出版)、『こどもモヤモヤ解決BOOK もふもふ動物に癒されながら、みんなの悩みをスッキリさせる159のヒント』(えほんの杜)、『誰も教えてくれない基本のもっと基本 教師1年目の学級経営』(学事出版)がある。
目次
はじめに
本書の使い方
声かけが子どもを変える科学的根拠
届く声かけの三つの原則
声かけは関係性の上に成り立つ
小さな変化を見逃さない
第一章 発達支援が必要な子への理解と問題行動
「問題行動」の背景にあるもの
ADHDの特性と行動パターン
ASDの特性と行動パターン
LDの特性と行動パターン
発達性協調運動障害(DCD)の特性と行動パターン
起立性調節障害(OD)の特性と行動パターン
チック症の特性と行動パターン
声かけから始まる変化
第二章 110のシーンで紹介する「届く・伝わる」ワンフレーズ
忘れ物・持ち物管理
集中の持続・切り替え
課題への着手・遂行
読み・理解の困難
書字・作業の困難
体育・運動場面
発表・答える場面
評価場面
宿題・家庭学習
係活動・当番
朝の起床・準備
片づけ・整理整頓
時間管理・見通し
食事・給食
身支度・着替え
切り替え・終わり
休み時間の過ごし方
登下校・移動
安全・ルール
体調管理
連絡・報告
物の貸し借り・共有
友達とのトラブル
グループ活動・協働
こだわり・固執への対応
感情の表出・調整
会話・コミュニケーション
チック症状への対応
自己理解・自己受容
他者理解・多様性
謝罪・修復
思いやり・配慮の育成
書誌情報
書名:発達支援が必要な子への声かけ110
著者:熱海康太
発売日:2026年6月15日
定価:2,420円(本体2,200円+税10%)
判型:四六判
ページ数:256ページ
ISBN:9784761931292
発行:学事出版株式会社











































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