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夢中の先に学びがある!積水ハウスがつくった子供の感性を育む体験型施設「JUNOPARK」
2026年1月14日 06:30
子供たちが様々な体験を通して興味・関心を広げ、そこから学びへつなげられたら……。そんな機会や経験を与えたいと思う保護者や先生は多いだろう。
そうした思いに応えてくれる場所として注目したいのが、2025年8月に京都府木津川市にオープンした、 積水ハウスが手掛ける大型体験型施設「JUNOPARK(ジュノパーク)」 だ。子供たちの「感性を育む」ことを目指したこの知的空間は、住まいや暮らし、環境など、様々なテーマの体験や展示を楽しむことができる。
家族連れだけでなく、学校行事や校外学習での利用も増えてきているというJUNOPARK。その魅力を紹介しよう。
積水ハウスが「感性を育む」施設をつくった理由
JUNOPARKは、積水ハウスが手掛ける、「エデュケーション(学び)」と「エンターテインメント(楽しさ)」を融合させた体験型施設である。地上4階建て、延べ床面積約7,500㎡、サッカーコート約1面分に相当する敷地内に建てられ、 子供の感性を育むことに特化した施設 として、同社では「住育エデュテイメント施設」と称している。
メインターゲットは小学校高学年で、積水ハウスが考える「暮らしの中で育まれる6つの感性」を豊かにするアクティビティや展示を楽しむことができる。そうした体験をきっかけに、子供たちが自分の「好き」や「大切」に気づき、自分らしい幸せを思い描きながら、人生を主体的につくっていくための感性を育んでいく場となることを目指している。
JUNOPARK館長の枚田栄次氏は、設立の背景として、日本の子供たちが先進国の中で精神的幸福度が低いという調査結果を挙げた。積水ハウスは、“「わが家」を世界一幸せな場所にする”というグローバルビジョンを掲げてキッズ・ファーストを経営の柱のひとつにしているが、そうした同社にとってこの調査結果は見過ごせない社会課題だったというのだ。
枚田氏は、「精神的幸福度をあげよう、幸せにしようと考え始めたとき、幸せとは何か、幸せってどこから来るんだろうと話し合いました」と語る。「その問いを突き詰める中で、日本の子供たちは、幸せに気づけない状態にあるのではないかと考えるようになり、『 幸せの起点は感性にある 』という仮説にたどり着きました。感性が育つことで、自分の好きなものや大切なものに気づき、その子なりの価値観が形づくられていく。そうして初めて、幸せを自分のものとして感じられる、だからこそ、感性を豊かにできる施設をつくろうということになりました」。
JUNOPARKで大切にしている「感性」の育み方は、 子供自身が夢中になる体験 。一流の音楽や芸術に触れるといった受動的な体験ではなく、子供自身が夢中になり、手を動かし、考え、試行錯誤すること。その中で心が動く瞬間こそが、感性がひらく入り口になると考えた。館内にはITやデジタル技術を活用した展示もあるが、中心にあるのは、子供自身が触ったり、作ったり、感じたりといった五感を使う体験が用意されているのが特徴だ。
知的好奇心を刺激する、無料のパブリックエリア
JUNOPARKの施設は4階建て。館内は1階の 無料パブリックエリア と、2~4階の 有料体験エリア の大きく2つに分かれている。
1階のエントランスを入ると、チケット不要で利用できるパブリックエリアが広がる。ゆったりとした空間にライブラリーやカフェ、レストランが併設されており、子供も大人も本を読んだり、お茶をしたりしながら、思い思いに過ごすことができる。
ライブラリーの中央には、「感性の樹」と呼ばれるJUNOPARKのシンボルツリーが立つ。ここでは、感性を育む11のテーマに沿った約1,000冊の絵本や書籍が並ぶ。子供だけでなく、大人が思わず手に取ってしまうような絵本や書籍が並び、自然と知的好奇心が刺激される空間だ。
JUNOPARKのメインターゲットは小学校高学年となっているが、パブリックエリアに限れば、年齢を問わず、子供を連れて過ごすことができる。筆者が訪れたのは、平日の午前中だったが、小さな子供連れの母親同士がお茶をしながら過ごしていた。枚田氏によると、夕方になれば近くの高校生たちが立ち寄って勉強をする姿も見られるという。
枚田氏はJUNOPARKについて、「この施設や体験アクティビティをつくるにあたり、社内横断的に環境やデザインなどの部署から人を集めて、ディスカッションを重ねました。そのため、それぞれのメンバーのこだわりが随所に詰まっています。たとえば、テーブルひとつをとっても、一見すると虫食い穴のように見えますが、実はナラ枯れの木材を活用したものなんですよ」と、こだわりを語ってくれた。こうした細部に宿る住宅のプロならでは視点を見つけていくのも、JUNOPARKの楽しみ方のひとつだろう。
6つの感性を体験で学ぶ、有料体験エリアのアクティビティ
2階から4階は、入場チケット制の体験エリアだ。整理券制のグループワークショップ「 体験アクティビティ 」と、自由に見て回れる「 体験ギャラリー 」の2つで構成されている。
ここでは、積水ハウスが考える「暮らしの中で育まれる6つの感性」をテーマにしたアクティビティや展示が楽しめる。デザイン、構造、ユニバーサルデザイン、住環境、資源循環、自然環境といった、積水ハウスが65年にわたり住宅産業で培ってきた知見について体験を通して学べるのが特長だ。
体験アクティビティは、以下の5つ。それぞれ約45分のゲーム形式で、1時間に1回程度実施される。また、協力しながら取り組めるようになっている。
●マイルーム大改造(デザイン)
50色以上・200以上の素材を組み合わせて理想の部屋をデザインし、好きを表現して自分らしい暮らしを想像するアクティビティ。「自己を表現する感性」を育む。
●ゴーストハウス調査隊(住環境)
なんとなく不快な家の理由を五感で探り、解明するアクティビティ。「なぜ」を考えることで論理的に考える感性を養う。
●戦略アスレチック(ユニバーサルデザイン)
装具で動きが制限された状態で、チームで協力してアスレチックをクリアするプログラム。多角的な視点で捉える感性を育む。
●再生モノづくりラボ(資源循環)
ゴミの山から目当ての材料を見つけ出し、分別することで新たなアイテムに生まれ変わらせるプログラム。モノの価値を見い出す感性を育む。
●2メートルタワー建築(構造)
チームで協力しながら、高さ2メートルでも倒れない構造物づくりに挑戦するアクティビティ。観察・追求する感性を育む。
ちなみに、筆者は「マイルーム大改造」と「再生モノづくりラボ」のアクティビティを体験してきた。マイルーム大改造は、様々な素材を選び、指定の場所にはめ込むとデジタル上の部屋に反映されるのだが、いざ、素材を選ぼうとすると、意外と自分の「好き」がわからないことに気づかされる。一方で、これだけ豊富な素材を目の前にすると、自然に「何か面白いものを発見したい」「こういうの好きだった」という気持ちも出てきて楽しくなる。スタッフの方の話によると、小学生たちは夢中で選び、かなり盛り上がるそうだ。
もうひとつの再生モノづくりラボは、リサイクルや環境問題を学んでいる子供たちに、ぜひとも体験してほしいアクティビティだ。住宅1棟を建てる際に出る廃材を前に、ミッションが与えられ、新たなアイテムに変わる材料を見つけ出す。大人が体験しても思わずガッツポーズが出る場面もあり、子供たちならもっと盛り上がるのは容易に想像がつく。最後にはお土産のサプライズもあり、子供たちの満足度を高めてくれるはずだ。
「なぜ?」の気づきが得られる体験ギャラリー
体験エリアには、アクティビティのほかに、整理券不要で自由に触れて楽しむことができる展示「体験ギャラリー」がある。ここでは、子供たちがじっくり自分のペースで取り組める展示が17種類用意されており、触ったり考えたりしながら、多様な感性を育てることをめざす。
枚田氏は、展示を通じて「なぜ?」という気づきを得ることを大切にしていると語る。「例えば『世界の自然共生ハウス展』では、アイスランドの草で覆われた屋根が断熱効果を持つことを紹介していますが、これを見た子供が"日本の屋上緑化と同じだ"と気づくような、知識と体験が結びつく瞬間を大切にしています」と話す。また、VRやAR技術を単体で使うのではなく、アナログな体験と組み合わせることで、より深い感性を育みたいと話してくれた。
校外学習・遠足にお勧め!楽しみの先に教育がある
オープンから半年弱を迎えたJUNOPARKは、家族連れに加え、学校利用も増えつつあり、順調なスタートを切った。枚田氏は「学校行事で訪れた子供たちが、その後に家族と一緒に再び来館してくれるケースも多く、満足してもらえていると感じています」と話す。
学校での利用は、遠足や校外学習として訪れる例が多く、お弁当を持参し、午前10時から14時まで滞在しながら、体験アクティビティを2~3回楽しむプログラムが組まれることが多いという。このようなアクティビティを体験をできる施設はまだ限られており、子供たちの活動として有力な選択肢のひとつになるのではないだろうか。
枚田氏はJUNOPARKについて、考え方の根底にあるのは「住育」だと話す。住宅の安全性や快適性といった知識を教えるのではなく、日々の暮らしの中で「幸せを感じ取る心」を育んでいくことを大切にしていきたいという。そうした想いから、JUNOPARKはエデュケーションを前面に打ち出した空間ではないことは、今まで紹介した通りだ。枚田氏は「我々はエンターテインメントを提供しているだけです。その中に子供たちが自然に気づき、その先に学びがあると考えています」と語っており、楽しさを起点に、自然と学びへつながる場を目指している。
写真:クレジット記載のない写真はすべて積水ハウス提供

















































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