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母親に偏る育児負担、筑波大学などが未就学児を育てる男女6,334人に調査
2026年11月2日 12:03
筑波大学と株式会社つくばウエルネスリサーチは、全国47都道府県の未就学児を育てる男女6,334人を対象とした調査結果をまとめ、「子育て女性のウェルビーイング白書 2026」を発表した。
調査は、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期課題「包摂的コミュニティプラットフォームの構築」の一環として、2026年9月4日から10日に実施。回答者は男性3,104人、女性3,230人で、調査方法はインターネット。楽天インサイト株式会社に調査を委託した。
地域の子育て環境を評価した都道府県別ランキングでは、沖縄県が5項目中4項目で1位となった。同ランキングは、回答者の主観的な評価を点数化したもので、自治体の支援制度や子育て環境の充実度を客観的に比較したものではない。
居住地域を子育てしやすい環境として推奨する理由については、「公園や遊び場の充実」(36.2%)、「子供連れでの外出のしやすさ」(34.5%)、「治安や交通の安心」(34.3%)など、子供が地域で安全にのびのびと過ごせる環境に関する項目が上位を占めた。
「行政支援の充実度」は、推奨する理由(20.1%)よりも、推奨しない理由(30.9%)として割合が高くなっており、「あるとプラス」より「ないとマイナス」という傾向となっている。
子育てに対する考え方と、家庭内での役割には差がある。「子育ては母親が中心で行うもの」と考える人は35.5%だったが、母親が中心となって子育てをしている家庭は66.2%となっている。子供の体調不良時に母親が仕事を休むのが自然だと考える人は35.3%で、実際に母親が仕事を休んでいるとの回答は63.6%に上った。
男性の育児休業取得経験は50.0%だった一方、6カ月以上取得した人は11.5%だった。子育て期に日常的な支援を受けた相手は「配偶者・パートナー」が84.4%、「自分の親」が53.9%、「配偶者・パートナーの親」が39.3%となっている。
仕事を持つ男女5,516人の平日1日当たりの育児時間は、女性318.2分、男性143.2分で、女性の方が175分長かった。家事時間も女性165.0分、男性84.8分と差があり、女性の仕事時間は男性より82.5分短かった。
白書では、おむつ替えなどの作業とは別に、予定や段取りの管理、子供の体調への気配りといった「育児のメンタルロード」にも注目。10項目の発生頻度と所要時間から算出した時間は、女性が月5,600.5分、男性が月3,768.3分だった。女性は1日当たり約187分に相当し、男性より月30時間以上長い結果となっている。これは調査項目から計算した時間であり、実際の作業時間を直接計測した数値ではない。
女性の産後の状態については、「睡眠不足や細切れ睡眠が続き、疲れが取れない」が80.8%、「体型や体重、抜け毛などの外見の変化」が79.1%、「体調不良があっても受診や治療が後回しになる」が77.4%だった。
「こころ」に関しては、「不安、落ち込み、孤独感、イライラなどの感情の揺れ」(74.9%)、「社会とのつながり」では「家計や将来設計への不安(76.4%)」が1位となっている。
「産後」と聞いて思い浮かべる期間を聞いたところ、男女ともに「出産後1年程度まで」が最多となった。
一方、産後1年以上が経過した女性2,556人に、不調などが続いた期間を尋ねた結果、調査した15項目すべてで、症状が生じなかった人を除くと「1年以上」が最も多い回答となっている。
子育て期に孤独や社会からの隔絶を感じた女性は56.7%で、女性全体の11.2%が「毎日感じている」と回答した。孤独に関連する経験として「大人と話す機会がほとんどなくなった」が53.4%、「赤ちゃんと会話や意思疎通ができず、孤独を感じた」が43.2%だった。「宅配便やスーパーの店員、美容師などとの短い会話がとてもうれしく感じた」人も24.8%いた。
なお、子育てで自分や家族だけでは解決できないほど困った場合、「相談先がわかっている」と回答した人は62.0%だった一方、「実際に助けてもらえる安心感がある」と回答した人は53.3%となった。「人に相談するよりAIに相談する」と回答した人も32.2%に上っている。
SIPのプログラムディレクターで筑波大学教授の久野譜也氏は、子育て支援制度の整備や男性の育児参画が進む一方、育児負担は依然として女性に偏り、多くの女性が心身の不調を抱えながら、自身の健康を後回しにしている実態が明らかになったと指摘。女性個人の努力に頼らず、家庭・職場・地域社会が共に子育てを担う環境づくりの重要性を訴えている。
名称:子育て女性のウェルビーイング調査
調査時期:2026年9月4日〜9月10日
調査対象:各都道府県の未就学児を持つ20~50代の男女 計6,334人(男性3,104人、女性3,230人)
調査方法:インターネット調査
※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある
※調査委託先:楽天インサイト株式会社

























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