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立命館中の1年生がAIでアプリ開発に挑戦、takeforestが探究プログラムを提供

takeforest株式会社が、立命館中学校・高等学校において、AI活用によるアプリ開発体験講座を実施(出典:takeforest株式会社、以下同じく)

takeforest株式会社は、立命館中学校・高等学校の中学1年生を対象に、生成AIを活用したアプリ開発講座を提供すると2026年10月29日に発表した。

同プログラムは、探究的な学びの一環として2025年度から2年連続で実施するもの。2025年度は、2025年10月から2026年3月まで、情報科と探究学習を組み合わせた授業に中学1年生240人が参加。授業は全10コマ程度で、グループごとにアプリを開発し、約50本のアプリが完成した。

授業では、最初にプログラミングやAIの基本的な仕組み、AIでできることなどを学習。その後、ワークシートを使って学校生活や部活動、家庭などで感じている悩み事や困り事を洗い出し、誰のどのような問題を解決するのかを言語化する。

学年全体を対象に実施したキックオフ講演の様子

アプリ開発では、AIツールを利用しながらアイデアを具体的な形にしていく。takeforestが派遣した講師やメンターが各グループを支援し、生徒は開発と修正を繰り返した。生徒たちは完成したアプリを発表し、アプリの目的や機能、解決したい課題について説明している。

講師やメンターの伴走のもと、AIツールを活用してアプリを実装
解決したい課題やアプリの目的や機能を発表・共有

生徒が開発したアプリには、身近な問題を題材にしたものが多く見られた。

「Teach Finder」は、提出物を渡したいときに教員がどこにいるのかわからないという課題に対応したアプリだ。教員が自分の居場所を登録することで、生徒が確認できる仕組みとなっている。また、「Chat Buddy」は、友達との会話で話題がなくなったときにAIが会話をサポートしてくれる。

教員の居場所を確認できる「Teach Finder」
会話が気まずくなったときにAIが会話をサポートする「Chat Buddy」

「せーげん」は、SNSや動画を見すぎてしまうことを防ぐため、学習のスケジュールと利用時間の制限を設定し、画面をロックするアプリだ。

学習のスケジュールと利用時間の制限を設定し、画面をロックする「せーげん」

このほかにも、部活動の連絡や学習のTODOや持ち物の管理、学校内のマップ、食堂のメニューや行列に関する問題など、生徒自身の生活に結び付いたアプリが制作された。細部にこだわり、実際に利用できそうな作品も多数見られたという。

2025年度の受講後アンケートでは、「アプリをつくったことで、再び何かを考えて制作したい」と思った生徒が56.47%だった。また、「アプリをつくったことで、つくる前と比べて、つくりたいもののイメージがはっきりした」と回答した生徒は62.94%に達した。生徒からは、細かな部分まで考える力が付いたことや、友達と協力して課題に取り組めたことなどが挙げられている。

同校で課題研究科・情報科を担当する長野氏によると、「身の回りの課題を発見し、その解決策を考える」学びに取り組んできたが、一昨年度まではアイデアを考案する段階で終わることが多く、生徒に解決策の実現可能性を十分に検証する機会を設けることができていなかったという。

昨年度の取り組みでは、AIを活用したアプリ開発のカリキュラムを導入したことで、生徒が自分たちのアイデアを形にすることができた。長野氏は、「本当にこの機能で困り事を解決できるのか」「利用する人にとって使いやすいのか」といった視点が生まれ、より深い探究につながったと評価している。

また、「自分たちにもアプリをつくれる」という自己効力感が高まり、課題解決の主体者として考える姿勢が見られるようになったほか、AIから得られた結果をそのまま受け入れるのではなく、改善を重ねる姿が多く見られたという。

2026年度のプログラムは9月から12月にかけて全10回程度を予定し、中学1年生240人が対象となる予定だ。takeforestは昨年度に続き、カリキュラム設計・教材開発・講師派遣。開発中の支援を担当する。

同社代表取締役の竹森洸征氏は、プログラミング教育において「動くものが完成する前に挫折する」という壁に突き当たりやすい点を指摘。AIが答えを出す時代に必要なのは、答えを出す力ではなく、解くべき問いを自分で見つける力だという。さらに、技術の習得ではなく「何をつくるか」を言葉にすることや、うまくいかないときに何度もやり直して試行錯誤することの重要性を挙げている。