【連載】EducAItion Times

子供の手描きがAIで大変身!ChatGPT Images 2.5を4歳児と試してみた

EducAItion Timesは、「大人のきぼう こどもの未来」をテーマに、生成AIの活用情報をお届けします。本連載は、生成AIコミュニティ「IKIGAI lab.」のメンバー8名が運営するもので、子供たちの好奇心を刺激する、新たな学びの提供をめざしています。

子供の絵には、大人には思いつかない発想が詰まっています。一方で、頭の中にあるイメージを思い通りに絵で表すのは簡単ではありません。

2026年9月に登場した「 ChatGPT Images 2.5 」は、OpenAIの新しい画像生成モデルです。

従来のモデルよりも画像の編集精度や生成速度が向上し、元の画像の特徴を維持しながら、指定した部分を編集することができます。また、対話を重ねて編集する際にも、それまでの変更内容を維持しながら、新たな指示を反映しやすくなりました。

今回は、このChatGPT Images 2.5を使い、4歳の子供が紙に描いた絵をもとに画像を生成しました。完成した画像を見ながら「もっとこうしたい」を親子で言葉にし、作品を少しずつ育てていく過程に注目します。

ChatGPT Images2.5で、手描きから思い描いたイラストにしていく過程(画像:筆者提供)

※ChatGPTは13歳未満の子供向けのサービスではありません。OpenAIは、13~18歳の利用には保護者の同意を求め、13歳未満の子供を対象とした教育活動でChatGPTを使用する場合、ChatGPTとの実際のやり取りは成人が行う必要があると案内しています。今回、ChatGPTの操作とプロンプト入力はすべて保護者が行いました(OpenAI Help Center「Is ChatGPT safe for all ages?」)。

子供の手描きイラストをChatGPT Images 2.5で編集する

ChatGPT Images 2.5では、既存の画像をアップロードし、希望する変更を言葉で伝えて画像を生成・編集できます。今回は、子供が紙に描いた原画を保護者が撮影してアップロードし、子供から聞き取った色や背景などをプロンプトで補いました。

使い方は、ChatGPTの入力欄にある「+」から写真を追加し、画像と一緒に指示を送るだけです。生成後も同じ会話で修正内容を伝え、画像を少しずつ変えていくことができます。

ChatGPTで画像を添付する操作画面

手順1:子供に自由に描いてもらう

まずは、4歳の子供に自由に絵を描いてもらいました。描いたのはパトカーです。紙に黒い線で描かれ、車体が斜めを向いていて、車輪が2つ描かれています。

子供が紙に描いた原画(画像:筆者提供)

原画は黒い線で描かれているため、色や背景などは子供の言葉で補うことにしました。ただ、4歳の子供にとって、自分のイメージを長い文章で説明するのはまだ難しいものです。そこで、「何色?」「どこを走っているの?」「ライトは何色?」と細かく質問を分け、一つずつ答えてもらいました。

こうして聞き取った子供のイメージを、画像生成の指示に使えるよう、短い文章にまとめました。

手順2:子供の説明を短いプロンプトにする

子供から聞き取った内容をもとに、次のような短いプロンプトを作成しました。

この画像を元に紫色のパトカーのイラストとして再現してください。
道にはお花がある。
サイレンのライトの色は黄色と赤と青。

今回は、あえて詳しい画風や構図などは指定せず、紙に描いた原画と子供が話してくれた内容だけを使いました。子供が描いた絵と、その言葉から、AIがどのような画像を生成するのかを確かめるためです。

紙の原画と初回プロンプトから生成された画像。紫色のパトカー、道端の花、黄色・赤・青のライトが描かれている(画像:筆者提供)

手順3:生成結果を一緒に見て、「もっとこうしたい」を探す

生成されたのは、紫色のパトカーが花の咲く道を走る、明るい雰囲気のイラストです。子供が言葉で伝えた紫色の車体、道端の花、黄色・赤・青のライトが反映されました。

一方、紙の原画とは車体の形や向き、パーツの配置が大きく異なります。ChatGPT Imagesは、アップロードした画像をもとに生成・編集できますが、元の線をそのまま清書するとは限りません。残したい特徴がある場合は、その形や配置も言葉で補う必要があると感じました。

ここで終わりにせず、子供と一緒に生成された画像を確認しました。すると、「後ろに虹色のパトカーも増やしたい」という希望が出てきました。

手順4:変えたい部分を追加で伝える

次に、虹色のパトカーを後ろに追加するよう、保護者である筆者が以下のように指示しました。追加編集後の画像では、紫色のパトカーの後ろに虹色のパトカーが1台加わりました。

虹色のパトカーを後ろに追加して。

1回目の追加編集後の画像。紫色のパトカーの後ろに、虹色のパトカーが1台加わった(画像:筆者提供)

さらに、以下のようにパトカーを増やすよう追加で指示すると、虹色のパトカーが複数台に増え、花の咲く道を隊列で走る画像になりました。なるべく子供の言葉を崩さないように意識しました。

虹色のパトカーをもっとたくさん増やして。

2回目の追加編集後の画像。虹色のパトカーが複数台に増え、隊列になった(画像:筆者提供)

「もっとこうしたい」が、子供の言葉を引き出した

今回の体験で印象的だったことは、生成された画像を見ながら「どこが違う?」「どう変えたい?」と尋ねることで、子供から具体的な希望が出てきたことです。最初の画像を見て、「後ろに虹色のパトカーも増やしたい」と伝えてくれました。

虹色のパトカーは、最初の原画にはなかったアイデアです。さらに編集を重ねると、その台数が増えて隊列になりました。最初から完成形を細かく考えていたわけではなく、画像を見ながら新しい発想が広がる様子も見受けられました。

4歳の子供にとって、ゼロから長いプロンプトを考えるのは難しくても、目の前の画像を見ながら「ここを変えたい」「こんなものも加えたい」と伝えることはできます。今回の体験を通じて、生成された画像をもとに、子供自身のイメージを言葉にし、新しいアイデアを言葉にするきっかけになる、と感じました。

家庭で試すときのポイント

今回は4歳の子供と試したため、短い質問でイメージを引き出し、大人がプロンプトにまとめる方法を紹介しました。子供の年齢や発達段階によって、できることや必要なサポートは異なります。13歳未満の子供と試す場合は、ChatGPTとの実際のやり取りを成人が行います。13歳以上~18歳未満の利用には保護者の同意が必要です。

以下は、主に幼児と一緒に使う際に意識したいポイントです。

・最初から完成形を細かく決めず、子供の言葉を2〜3項目から始める
・原画で残したい形や配置があれば、短い言葉で補足する
・質問は「何色?」「どこにいる?」など、一つずつ具体的に聞く
・生成結果を見ながら、「好きなところ」「変えたいところ」を聞く
・大人が正解や完成形を決めず、子供の発想や言葉を大切にする
・子供の顔写真や個人情報は安易に入力しない
・生成した画像を公開する場合は、サービスの利用規約や権利関係を確認する

子供の「描きたい」が、親子の会話を広げる

今回ChatGPT Images 2.5を使ってみて感じたのは、子供が描いた絵をきっかけに、親子の会話が自然と広がっていく面白さです。

言葉では説明しにくいざっくりとしたイメージを描き、色や周囲の様子は言葉で加える。そして、できあがった画像を一緒に見ながら、「ここを変えたい」「次はこれも足したい」と話していく。最初の絵にはなかった虹色のパトカーも、そんなやり取りの中で子供から出てきたアイデアです。子供の絵がどんな画像になるのかを楽しみながら、そこから広がる会話や発想も一緒に楽しめる。ChatGPT Images 2.5には、そんな使い方もありそうです。

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幸川莉子

生成AIコンサルタント/フリーアナウンサー。地方テレビ局アナウンサー、パソコンメーカーのテストエンジニアを経て、現在は生成AIの業務活用支援や研修、AIイベント司会、AI活用話し方レッスンに取り組む。2児の母。