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生成AIで定期考査をデジタル化、小平高校が「コエテコStudy by GMO」でCBT試験を実施

東京都立小平高等学校が、GMOメディア株式会社が提供する情報Ⅰ課題作成ツール「コエテコStudy byGMO」をCBT形式の定期考査に採用

GMOインターネットグループのGMOメディア株式会社が提供する「コエテコStudy by GMO」は、2025年3月5日に東京都立小平高等学校で実施された「情報Ⅰ」の定期考査に採用されたことを発表した。

従来の紙の試験では、問題作成から印刷、採点、返却まで多くの手間と時間がかかる。特に生徒数が多い学校では採点作業が長期化し、迅速なフィードバックが難しい課題がある。これらの課題を解決するため、小平高校ではコエテコStudy byGMOを利用した定期考査を実施。紙形式での試験運営で課題となっていた作業を大幅に効率化するだけでなく、シンプルかつスムーズな試験運営を実現できたという。さらに、フルスクリーンモードによってカンニングを防止し、公平性を保った試験の実施が可能となった。

コエテコStudy by GMOは、問題ジェネレーター機能を活用して、AIが下書きとなる問題を自動で生成できる。教員はその問題を調整・確認するだけなので、作問に関する時間を大幅に短縮可能だ。試験問題の印刷や生徒への配布作業が不要なほか、生徒の端末へ試験を配信することでペーパーレス化も実現する。

さらに、生徒が回答の[提出]ボタンをクリックするだけで全てのデータがすぐシステム上に保存されるため、試験問題の回収や整理の手間も不要だ。また、AIが即時採点を実施するため採点業務がゼロとなり、人的ミスを防止可能。生徒は試験後にすぐ自身の結果を確認し、振り返りに活用できる。

小平高校では、CBT導入にあたって授業内で小テストを実施し、生徒に事前練習の機会を提供した。導入後の試験では、印刷や採点の作業が不要になり、作問にかかる時間を除いて約6時間の業務時間を削減できたという。一方で、キーボード入力ができない生徒がいたため、別途紙の試験を用意する必要があり、対応に約1時間半を要した。

小平高校は、「従来はマークシートを利用していたが、採点の効率化や問題の流用が可能な点に魅力を感じ、CBT形式を導入した。教員に対しても事前に監督方法やトラブル時の対応について周知し、通常の考査監督と同じように対応できることを説明したため、スムーズに受け入れができた」とコメントしている。

文部科学省は2027年度から全国学力・学習状況調査をCBT形式へ全面移行する方針を発表しており、今後CBT試験を導入する学校が増えると予想される。GMOメディアは、制限時間の厳密性を上げる機能や自作問題の登録機能などの機能を拡充し、使いやすく信頼性の高いサービスへと改善を重ねる方針だ。