【連載】5分で読める 親子のためのネットの常識

意外と知らない!今さら聞けない?検索結果ページの見方

スマホは使うけどネットやデジタルの知識には自信がない。でも、今の子供たちはネットやパソコンを使うのが当たり前だから、もう少し分かるようになりたい。そんな保護者の方に向けて、AI時代に知っておきたいネットの常識や役立つ情報を紹介します。

今回は、子供がウェブ検索でより確実な情報を見つけられるようになるための入り口として、検索サイトの検索結果ページの見方を解説します。意外と知らない、今さら聞けない検索結果ページの中身についてGoogle検索を例に見ていきましょう。

※本記事ではChromeをゲストモードで使用してスクリーンショットを撮っています。利用環境や時期によって検索結果の内容は異なります。

検索結果にはたくさんのウェブページが出てくる!

検索サイトの役割は、ユーザーが知りたいことに関連性の高いウェブページを一覧にして見せることです。例えばGoogle検索で「パンダ」と検索すると、次の図のように、いろいろなウェブページの情報がリスト化されて表示されます。さらに下にリストは続き、次のページにもひたすら続いていきます。

「パンダ」の検索結果(グレーの波線で途中を省略し、右サイドを薄く加工)。オレンジの枠で囲った部分がウェブページの情報1つ分
下にもリストは続き、次のページにもまだまだ続く

各ウェブページの情報には次の図の説明の通り、①ウェブサイト名、②ウェブページのURL、③ウェブページのタイトル、④ウェブページの説明が掲載されていて、ウェブページの大切な手がかりになります。気になるタイトルをクリックすると、実際のウェブページに移動できます。

検索結果のウェブページの情報として表示される項目

Googleでは、リストの上から順に関連性が高いと判断したWebページをリスト化しますが、リストの一番上の情報が自分にとってベストとは限りません。また、Googleは、リスト化したWebページの内容の正確さを保証しているわけではありません。そこからより確実で役に立つ情報を選ぶのはユーザーの私たちの側だということを押さえておきましょう。選ぶ基準は次回以降にご紹介します。

検索結果ページの豊富な情報量で満足しないで!!

最初に紹介した検索結果の説明画像では省略して非表示にしましたが、実際にGoogle検索で「パンダ」と検索すると次の図のように、上部に「関連する質問」が表示されたり、右サイドにまとまった情報が出たりします。さらにその下にスクロールしていくと、関連する動画やニュースへのリンクなども表示されます。

検索結果には、ウェブページのリスト以外にもいろいろな情報が入ることが多い
動画とニュースへのリンクが表示されている部分

例えば、「関連する質問」は、項目を開くと回答が表示されますが、この回答はどこかのウェブページから引用されています。情報引用元のウェブページの内容を見ると、専門性が高いとは言えないウェブサイトだったということもありますから、必ずリンク先を確認しましょう。

また、この例で上部右側に表示されているまとまった情報は「ナレッジパネル」といって、Googleのナレッジグラフというデータベースにある項目が検索されたときに表示されるものです。Googleがさまざまな情報をもとに内容を生成していますが、引用元が示されているので、元となったウェブページを確認しましょう。

「関連する質問」「ナレッジパネル」には、それぞれ引用元が示されている。画面右側のナレッジパネルのエリアには、検索内容に応じて別の情報が入っていることもあるし、何も表示されていないこともある

ほかにも、検索内容によっては、次の図のように「強調スニペット」という長い引用が掲載されることがあります。検索の最短の正確な答えのように思ってしまいがちですが、これも引用ですから、元のウェブページを確認しましょう。

「日本で最初のパンダ」と検索したきに表示された「強調スニペット」

検索結果のページを見て終わらせないのが原則

以上のように、現在のGoogle検索はユーザーがすぐに欲しい情報に到達できるように、いろいろな情報の見せ方を工夫しています。つい検索結果ページを見るだけで済ませてしまいそうになるかもしれませんが、子供と検索の練習をするときには、「検索結果のページで情報を見て終わらせない」「発信元のウェブページで情報を確認する」を原則にしましょう。

なお、検索結果には広告も混ざっています。「スポンサー」と書かれている箇所は広告ですので、通常の検索結果の順位とは関係なく、広告だから目立つ場所に出ているのだと考えてください。

検索結果には広告も含まれている

とはいえ、大量の選択肢からどのウェブページを見て信用すればいいの?……という疑問については、次回以降で取り上げていきます。

狩野さやか

教育ICTライターとして、学校や家庭のICT活用について各種媒体で多くの記事を執筆している。プログラミング教育を含む情報教育や特別支援の領域に詳しく、デジタルリテラシーに関する講座等も行う。株式会社Studio947の「知りたい!プログラミングツール図鑑」、「ICT toolbox」の運営責任者。著書に「デジタル世界の歩き方」(ほるぷ出版)他。