レポート
製品・サービス
【EDIXで見つけたAI】子供の「今、話したい」に寄り添う傾聴AI、両備システムズ
―「EDIX東京2026」レポート⑧
2026年5月20日 07:30
株式会社両備システムズは、2026年5月13日から15日まで東京ビッグサイトで開催された「第17回 EDIX(教育総合展)東京」で、株式会社ZIAI(ジアイ)と共同出展し、子供の悩みをAIが受け止める「傾聴AIチャットシステム」を紹介した。
両備システムズは、自治体や教育機関などに向けたシステムを展開しており、教育分野では、教育相談の記録管理を支援する「R-STAGE 教育相談システム」を提供している。さらに、自治体や学校、児童相談所、医療機関などの情報をつなぎ、フォローが必要な家庭や子供の早期発見を目指すデータ連携プラットフォーム「こどもの杜」も手がける。
ZIAIの傾聴AIチャットシステムは、子供がチャット形式で悩みや不安を入力できるサービスだ。両備システムズは同システムと自社の相談支援システムとの連携を進めており、今回のEDIXでその構想を紹介した。同サービスは、ただ解決策や助言を提示するのではなく、子供の話を聴き、言葉にしにくい感情を少しずつ整理することを重視するのが特徴だ。
学校現場では、子供の悩みに早く気付くことが重要である一方、相談の仕組みには人的・時間的な限界もある。スクールカウンセラーの在校時間には限りがあり、在校中も予約が埋まりやすい。担当者によると、数百人規模の学校の場合、早期発見の多くは担任や保健室の先生に委ねられているケースも少なくないという。
こうした課題に対し、傾聴AIチャットシステムは、子供が「今、話したい」と思ったタイミングで気持ちを打ち明けることができる。Webブラウザーから利用でき、学校支給の端末だけでなく、スマートフォンや自宅のパソコンからもアクセスできるため、授業の合間に相談時間を確保しにくい子供でも相談しやすい。
担当者は、同サービスについて「一時的な心の避難所」と説明する。ちょっとモヤモヤするが、誰かに話すのはためらわれる。そうしたときに、ネガティブな感情を安全に吐き出し、気持ちを整えるきっかけとして使うことを想定している。
悩みをうまく言葉にできないときは、入力画面の顔文字ボタンから気持ちを示すこともできる。AIは「無理に言葉にしなくてもいいよ」「大丈夫だよ、ずっとそばにいるよ」といった言葉を返し、相談者が少しずつ自分の気持ちを言語化できるように促す。
AIとのやりとりだけで終わらせず、必要に応じて大人につなぐ導線も用意されている。子供が「人に相談したい」と感じた場合は、担任の先生、保健室の先生、学校のスクールカウンセラー、学校外のスクールカウンセラーなどから、相談内容を伝えたい相手を選ぶことができる。
また、プライバシーへの配慮も盛り込んでいる。会話内容をAIに保持しない設計を採用し、1回の相談が終わると次回の対話には引き継がれない。担当者は、AIの役割はあくまで子供がSOSを出すまでのハードルを下げることであり、最終的にはリアルの世界にいる大人へとつなぐことが目的だと話した。
今後は、両備システムズの「R-STAGE 教育相談システム」と連携し、チャットでのやりとりを踏まえて、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーによる対面支援につなげる構想だという。
子供の悩みは、最初からはっきりと言葉になっているとは限らない。保護者や先生にも言い出しにくい悩みを、深刻になる前にすくい上げる入口として、傾聴AIが学校の相談支援に果たす役割に期待したい。
5月13日~15日に開催されたEDIX東京2026の関連記事をまとめています。製品レポートや各社ブース、セミナーの内容など今年の教育トレンドをチェックできます。
▶ EDIX東京2026の記事一覧はこちら


























![タッチペンで音が聞ける!はじめてずかん1000 英語つき ([バラエティ]) 製品画像:5位](https://m.media-amazon.com/images/I/611xdkoqG7L._SL160_.jpg)














