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横浜市、両備システムズの情報共有システムを導入 医療的ケア児の通学支援を強化

横浜市教育委員会が、医療的ケア児向けの通学支援を拡大するため、両備システムズの多職種連携情報共有システム「ケアキャビネット」を導入(出典:株式会社両備システムズ、以下同じく)

株式会社両備システムズは、横浜市教育委員会が運営する医療的ケア児向け通学支援事業に、多職種連携情報共有システム「ケアキャビネット」が2026年4月から採用されたと2026年5月18日に発表した。

医療的ケアを日常的に必要とする児童生徒は全国的に増加している。従来のスクールバスでは医療的ケアへの対応が難しいケースが多く、保護者の送迎負担や支援学校・送迎事業者間の情報共有不足、日程調整の煩雑さといった課題が生じていた。

2021年に施行された医療的ケア児支援法は、自治体が家族の付き添いに頼らず通学できる環境を整備することを責務と定めており、各自治体での仕組みづくりが急務となっている。

横浜市は2019年度から福祉車両による通学支援事業を開始し、第4期アクションプランでは、肢体不自由特別支援学校6校を対象とした50台の支援車両導入を目標に掲げている。支援拡充には送迎事業者の増加が不可欠で、複数の事業者との安全な情報共有と日程調整を効率化する仕組みが必要だった。

今回両備システムズが構築したのは、ケアキャビネットとWeb予約システム「eへるす+予約」を組み合わせたシステムだ。送迎日程や送迎実績などの情報について、教育委員会・特別支援学校・送迎事業者がパソコンやタブレット端末などからまとめて確認できるようにする。

通学支援事業における多職種連携モデルのイメージ

ケアキャビネットは、医療情報ガイドラインに準拠したクラウド型システムで、送迎に関わる情報を一元管理し、写真・PDF・Excelなどの多様な形式を時系列で共有できる。権限設定により、関係者ごとに必要な情報のみを共有可能だ。

ケアキャビネットの画面イメージ

eへるす+予約は24時間いつでも予約・確認に対応し、管理側が予約枠や条件を柔軟に設定できるクラウド型のWeb予約システム。横浜市のケースでは、ケアキャビネットと組み合わせることで、関係者間の情報伝達の負担を減らす構成とした。

両備システムズによると、今回の取り組みは医療・地域包括ケア分野で培った多職種連携の知見を医療・福祉・教育の領域に広げる初のケースだという。同社は今後、医療機関・療育機関との連携拡大や他自治体への展開、多様な住民ニーズに対応する支援モデルの開発を進めるとしている。