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【EDIXで見つけたAI】ウェルダンシステム、AIで通知表や指導要録の所見作成を支援

―「EDIX東京2026」レポート⑥

ウェルダンシステム株式会社が、第17回 EDIX(教育総合展)東京で「所見作成サポートAI」を出展(撮影:編集部、以下同じく)

テクノホライゾン株式会社のグループ会社であるウェルダンシステム株式会社は、「第17回 EDIX(教育総合展)東京」のELMO(エルモ)との共同出展ブース(小間番号:15-42)にて、生成AIを活用した「所見作成サポートAI」を展示した。

ウェルダンシステム株式会社のブース

学校現場では、通知表や指導要録の作成時期に教員の業務負担が重なりやすい。特に所見文は、児童生徒一人ひとりの学習や生活の様子を踏まえながら文章を考える必要があり、作成に時間を要する業務の1つとなっている。

所見作成サポートAIは、通知表や指導要録の所見文作成を支援するサービスで、教員の業務負担軽減と、学校ごとの文章ルールに配慮した運用の両立を目指している。同社によると、所見作成サポートAIの製品版公開はEDIXが初となるという。

会場では、児童生徒に関するメモを入力すると、生成AIが所見文を作成するデモを実施していた。学習や生活の記録、特記事項などをメモ書き感覚で入力することで、通知表や指導要録向けの文章を生成できる。

所見の下書き欄にメモを入力
[所見作成]をクリックすると、所見文が生成される

文字数指定にも対応しており、100文字程度など学校の運用に合わせた調整も可能だ。担当者は、「先生がゼロから文章を書く負担を減らし、ベースとなる文章を作る用途を想定している」と説明する。生成された文章は、そのまま利用するのではなく、教員が修正しながら整えていく運用を想定しているとのこと。

150文字に設定した場合の所見文

また、学校ごとに異なる文章ルールにも対応する。「結論から書く」といった追加ルールの設定や、使用を避けたい表現を登録するNGワード設定を備える。例えば、「計算ミスが多い」などの課題も「向上が期待できる」といった前向きな表現へ自動変換する「ポジティブ変換機能」を搭載し、教育的配慮が反映されやすい仕組みになっている。

「所見生成の設定」で文体や文字数の目安、NGワードを設定

個人情報への配慮も特徴だ。児童生徒の氏名を入力しなくても文章生成が可能で、出席番号のみで運用することも想定。入力データはパソコンのWebブラウザー内に暗号化して保存し、サーバー側にデータを保持しない仕組みを採用した。万が一、サーバーが攻撃されても個人情報が流出する原理的なリスクがなく、データがAIの学習に利用されることがない。

所見文の一括作成も可能

同サービスは、同社の校務支援システム「スクールマスターZeus」との連携も可能だ。スクールマスターZeusは、通知表や要録、調査書、進路指導などの校務を支援するシステムで、全国の私立小学校・中学校・高等学校などで導入が進んでいるという。

費用は教員一人あたり月額500円(年額180,000円/30名まで)。スクールマスターZeusユーザーは、特典価格として半額の月額250円(年額90,000円/30名まで)で導入が可能だ。

同社が2026年の初頭に実施したテスト運用では、利用した教員の90%が業務効率化を実感したという。ブースでは、個別相談を行った学校を対象に、2026年9月末まで利用できる無料トライアル施策を実施していた。

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本多 恵

フリーライター/編集者。コンシューマーやアプリを中心としたゲーム雑誌・WEB、育児系メディアでの執筆経験を持つ。プライベートでは小学生兄弟の母。親目線&ゲーマー視点でインクルーシブ教育やエデュテインメントを中心に教育ICTの分野に取り組んでいく。