ニュース

「自分の学校はどの流域に?」、YAMAP流域地図が小学校や名水百選の情報を追加

株式会社ヤマップが、日本全国の流域を網羅した3Dデジタル地図の「YAMAP流域地図」において、「小学校」「自然災害伝承碑」「名水百選」の表示機能を追加

株式会社ヤマップは、同社が提供する3Dデジタル地図「YAMAP流域地図」に新たな表示機能を追加したと2025年9月18日に発表した。今回のアップデートで、「小学校」「自然災害伝承碑」「名水百選」の位置情報が地図上に表示される。

YAMAP流域地図は、慶應義塾大学名誉教授の岸 由二氏が提唱する「流域思考」をベースにした3Dデジタル地図である。都道府県や市町村といった人間がつくった行政区分ではなく、地球の生態系の単位である「水の流れ」をわかりやすく視覚化。2024年6月には洪水・土砂災害ハザードマップを追加した。

今回追加された小学校の表示機能は、児童が自分の学校がどの流域にあるのかを直感的に理解する手助けとなり、環境教育や理科・地理の授業での利用が期待できるとしている。流域地図に小学校を表示する機能は、鶴見川流域や小網代流域での実践者でもある岸氏が待望していたものだ。

YAMAP流域地図で鶴見川流域の小学校を表示
小学校で実施した流域授業と流域体験の様子

さらに、自然災害伝承碑の表示機能では、過去の自然災害の教訓を地域住民に伝える防災教育の一助となることを目指している。一方で、名水百選の表示機能では、名水を点ではなく、流域という面で捉えることで、その地域に名水があることの価値や意味をより広く認識できるようになるという。

「自然災害伝承碑」をハザードマップモードで表示可能
「名水百選」の表示例

ヤマップでは、水関連のリスクを可視化する防災地図という側面だけでなく、地球環境にとって、最大の恵みの1つである水資源を可視化する「いのちの地図」へ進化させる計画を掲げている。