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「AI英会話、使ってる?」小学生の英語学習、6割が“リアル対話”を重視
2025年5月22日 15:00

株式会社 学研ホールディングスのグループ会社であり、オンライン英会話サービス「Kimini英会話」を提供する株式会社Glatsは、小学生とその保護者を対象にAI英会話に関する調査を実施した。その結果、AI英会話の利用経験者は21%にとどまり、外国人講師との対話を重視する傾向が明らかとなっている。
【調査概要】
調査名:AI英会話に関する調査
調査期間:2025年4月24日~5月1日
調査対象:オンライン英会話「Kimini英会話」の小学生会員とその保護者
有効回答数:403名
調査方法:オンラインアンケートフォームにより回答
調査によると、AI英会話の利用経験に関する質問では、79%が「利用経験がない」と回答。理由として、「非言語的なやりとりが難しそう」「実際の会話と違って柔軟性がなさそう」「実体験に基づくコミュニケーションが重要だと思う」といった意見が寄せられた。
AI英会話の利用経験者からは、「いつでも利用できる」「恥ずかしくない」「自分のペースで進められる」といった利便性に関する肯定的な意見が得られた。一方、「実際の会話の臨場感がない」「質問に対応できていない」「感情やリアクションに乏しい」といった不満の声も聞かれたという。
AI英会話の利用頻度を聞いたところ、「日常的に使用しない」との回答が過半数を占めている。
また、1回の利用時間は15分程度が主流であり、英語学習における補助的な位置付けとなっていることが示唆された。
今後の学習方法に関する質問では、64%が「外国人講師とのレッスンを増やしたい」と回答。27%は「両方をバランスよく続けたい」と回答したものの、AIのみの活用を希望する回答は7%にとどまった。講師とのレッスンを重視する理由として、生徒からは「褒めてもらえてやる気が出る」「楽しく学べる」という意見があったほか、保護者からは「人とのコミュニケーションの中で英語を学んでほしい」という意見が挙がっている。
同社は、今回の調査結果から、小学生世代におけるAI英会話の利用は限定的であり、「人とのリアルなやりとりを重視する傾向が強い」と分析。英語への興味関心を育み、基礎的なコミュニケーション力を育てる小学生の時期には、子供の気持ちに寄り添い、感情を通わせながら学べる環境が重要と推察している。
また、27%の人が「両方をバランスよく続けたい」と回答したことから、技術の発展に伴い「リアルな人との対話+AIによる反復学習」が主流となる可能性にも言及。小学生世代において、ハイブリッド型英語学習の需要が高まると予想した。
Kimini英会話は、学研の教材開発ノウハウを生かしたオンライン英会話サービスである。バランス良く「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を身に付けられるように設計し、レベルや目的に応じた165コースを用意。英語学習サポート特化型AIチャットボット「KiminiAI β」の提供も開始し、多様な学習ニーズに対応できる環境を整えている。