ニュース
サイバー大学、福岡市立高等学校4校と包括協定を締結――大学のオンライン授業を高校生に無償提供
2025年2月13日 07:00
サイバー大学は、福岡市立福翔高等学校、博多工業高等学校、福岡女子高等学校、福岡西陵高等学校の4校と高大連携の包括協定を2025年2月12日に締結した。同協定に基づき、2025年度春学期から、サイバー大学の正規オンライン授業科目を高校生に無償提供する。
同大学は、福岡市の「福岡アジアビジネス特区」による規制緩和を活用して設立された株式会社立のオンライン大学で、2007年4月の開学以来、地域のIT人材育成に取り組んできた。同協定は、高校生の学習機会の拡充と地域社会の発展を目的とするものだ。
同大学が提供する授業科目は「データサイエンス入門」(全15回)で、データサイエンスや人工知能の基礎概念、データ収集方法と前処理方法、データサイエンス・人工知能での基礎的なデータ利活用方法などを学習できる。同科目は、文部科学省が推進する「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」において「リテラシーレベル プラス」に選定された教育プログラムの1つである。
日本では理工系分野への進学者が欧米に比べて少なく、技術革新の停滞やグローバル競争力の低下が懸念されている。こうした背景を踏まえ、今回の授業提供は、高校生が早い段階で大学レベルのデータサイエンス教育に触れる機会を提供し、理工系分野への興味を喚起することを目的としている。
オンライン学習の特長を生かし、高校生は場所を問わず受講が可能だ。また、履修して合格した生徒には、単位授与に加え、修得した知識とスキルを証明するオープンバッジを発行する。
同大学では今回の協定を機に、地域の教育機関や自治体と連携し、高校教育の充実と地域の学びの場の活性化に貢献するとしている。