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公立小学校が取り組んだICT活用と探究の成果とは

習得と探究をつなぐカリキュラムを10月22日に発表、葛飾区立東金町小学校

公立小学校としてICTの活用と探究にどう取り組んできたか、これまでの過程や成果を発表する

葛飾区立東金町小学校は、パナソニック教育財団特別研究指定校として、2024年10月22日(火)13時より、ICT活用と探究学習に関する公開授業と研究発表を実施する。研究主題は「日本型教育実践とICTを利活用したSTEAM型教育をベストミックスした令和の学びのスタンダード化の実現」。参加費は無料で、定員は100名。事前申し込みが必要となる。

同校は、葛飾区のプログラミング教育推進校の指定校で、STEAM教育や児童が主体の学習計画を立て、学習を振り返り修正していく「アジャイル教育」について研究を進めてきた。同校はその内容を、特設サイトで発信している。

当日は下記の公開授業を実施し、参加型の研究協議会を開催する。

●1年生国語
【習得】から【活用】へのグラデーション
1年生は「読み」「書き」「計算」という基礎を身に付ける重要な時期。それに加えて、習得で身に付けたものを、活用やプロジェクトで発揮する場面を少しずつ設定することが大切だとしている。「1年生の【活用】とはどのようなものか」をテーマに、教科書の単元間で【習得】から【活用】へのグラデーションのある指導を提案する。

丁寧に書くノート指導にも力を入れている

●4年生算数
面積を求める作戦(解法)を共有して取り組む!
これまで学習してきた面積の知識を活用し、L字型の図形の面積を求める問題に挑戦。「一人ではできなくても友達と一緒ならできる!」「一人では気付けなかった作戦にも気付ける!」として複数の児童で活動。アプリで互いの考えや作戦を共有して問題解決に取り組む。

ICTを活用して意見を集約し、問題解決に取り組む

●5・6年生総合
フィールドワークから探究のタネを見つける!
4月から7月まで、「自分の好きをトコトン!」をテーマに探究してきた児童たち。しかし、7月の発表では調べ学習から脱却するに至らなかったという。その結果を受けて同校では、夏休み期間に探究のワークショップを開催し探究のイメージを児童に共有してきた。その成果として、改めて探究のタネを探していく。

マインドマップで自分の好きなことを探究する

研究協議会では、ジグソー法を活用して大人も主体的に学ぶプログラムを実施。ジグソー法はアクティブラーニングの実践方法の1つで、参加者は役割分担をして課題について調べ、その内容を教え合う。同会では、習得・活用・プロジェクト・探究について理解を深め、東京学芸大学の北澤 武教授が講演を行う。

ジグソー法を活用した、参加型研究協議会のイメージ

プログラムは、以下の通り。

15時15分 フォーム記入
研究に関する質疑応答
15時15分~15時30分 東金町小学校の研究のあゆみ
15時30分~15時50分 ジグソー法で協議会①
習得・活用・プロジェクト・探究
15時50分~16時20分 ジグソー法で協議会②
習得・活用・プロジェクト・探究
16時20分-16時35分 講演
東京学芸大学 教授 北澤 武氏
16時30分 クロージング
事後アンケート


    【概要】
  • 日時 2024年10月22日(火)13時~16時50分
    ※公開授業は13時30分より
  • 場所 葛飾区立東金町小学校(東京都葛飾区東金町1-33-1)
  • 参加費 無料
  • 定員 100名(先着)
  • 申込期間 2024年9月9日(月)10時〜10月11日(金)
  • 申し込み 記事リンクのフォームより

公益財団法人パナソニック教育財団は、子供たちの「生きる力」を育むため、ICTを効果的に活用して学校現場の教育課題の改善に取り組む実践的研究を応援するための助成を行っている。そのうち、特別研究指定校は2年間で150万円を助成する制度で、2023年度の採択校は東金町小学校と、学校法人SOLAN学園 瀬戸SOLAN小学校の2校となっている。