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南海電設、日向灘を震源とする緊急地震速報配信サービスの配信状況を報告

南海電設株式会社が提供する「ProP biz(プロップビズ)緊急地震速報配信サービス」

2024年8月8日、16時43分ごろに日向灘を震源とする最大震度6弱の地震が発生した。南海電設株式会社は、同社が提供する「ProP biz(プロップビズ)緊急地震速報配信サービス」の導入企業について、震源地に近い地域に関する地震情報の配信状況を報告した。

宮崎県内では震度6弱、鹿児島県内では震度5強が観測され、多くの企業が被害を受けた。「ProP biz 緊急地震速報配信サービス」では、今回の地震において以下の配信状況を報告している。

  • 福岡県春日市の企業:「地震到達の48秒前」に緊急地震速報(予報)を配信
  • 大分県大分市の企業:「地震到達の32.7秒前」に緊急地震速報(予報)を配信
  • 熊本県熊本市の企業:「地震到達の30.1秒前」に緊急地震速報(予報)を配信
  • 宮崎県日南市の企業:「地震到達の1.2秒前」に緊急地震速報(予報)を配信
  • 鹿児島県霧島市の企業:「地震到達の14.9秒前」に緊急地震速報(予報)を配信
気象庁発表資料をもとに南海電設が作成した「ProP biz 緊急地震速報配信サービス」の導入企業所在地

同サービスは、地震が発生すると、強い揺れが到達する前に音や光で注意を促す。2カ所以上の地震計がマグニチュード3.5/震度3を感知すると地震情報を通知し、第2報から第3報などの複数回にわたって情報を更新する。警報とは異なり、具体的な予測震度や猶予秒数を通知し、関連機器と連想して安全を確保できる。

緊急地震速報の「警報」と「予報」の違い

なお、地震情報の受信端末には、長周期地震動対応機種の「S740-PL」を採用している。同機種に緯度・経度・速度増幅度(地盤の揺れやすさ)・建物の固有周期を登録し、地震発生時は気象庁からの緊急地震速報をもとに「推定震度」「推定猶予秒数(揺れが来るまでの秒数)」「長周期地震動階級」を表示する。

地震情報受信端末の特徴

さらに、接点出力機能を備えているため、エレベーターや放送設備と連動して制御が可能になるという。

同社は工場や倉庫、学校、オフィスビル、商業施設に同サービスを提供しており、企業の防災対策やBCP(事業継続計画)に役立てられている。

また、同社は今回の地震に関連し、南海トラフ地震に関する注意喚起を行っている。南海トラフ地震は、過去に繰り返し発生してきた巨大地震であり、広範囲にわたる強い揺れと津波を引き起こす可能性が高い。気象庁からも「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されており、今後1週間程度、同様の地震に対する警戒が呼びかけられている。