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エナジード、生徒の自律的な成長を促すツール「ENAGEED GEAR」の実証実験の結果を発表

問題発見から意識変化への割合は21%、意識変化から行動変容への割合は38%

株式会社エナジードは、2021年度にリリースした、生徒の学び゙を行動変容につなげ自律的な成⻑を促すWebツール「ENAGEED GEAR」についての実証実験の結果を発表した。

ENAGEED GEARは、PC・タブレット端末・スマートフォンから利用でき、学びや目標達成に特化した気づきを入力することで、意志ある行動への成長サイクルを定着させることを目的としている。教員も、探究学習の効果を可視化できる。

■実証実験 概要
実証実験は以下のように行なわれた。

  • 期間:2021年7月1日~2022年3月31日
  • 参加校:6校(立命館宇治中学校・高等学校 野球部、同志社中学校・高等学校、浦安市立美浜中学校、三重県立桑名工業高等学校、目白研心中学校・高等学校、大手前高松中学校・高等学校)
  • 参加生徒数:1,071名

利用者(生徒)、管理者(先生)は、それぞれ主に以下のようにGEARを利用する。

  • 生徒:普段気づいた問題やそこからの意識変化や行動変容を、GEARに短文として蓄積し自ら確認する。
  • 管理者:生徒の投稿内容や蓄積数の推移を確認し、普段は見えづらい生徒の考えや行動、その量的・質的変化を確認する。

検証するのは2点。

  • 蓄積された3つの情報(「問題発見」、「意識変化」、「行動変容」)の内容や定量的な変化
  • 利用者(生徒)と管理者(先生)の定性的な所感からわかるGEARの有効性や効果

■検証結果
実証実験の結果、問題発見は27,427件、そこからの意識変化は5,716件、さらに行動変容は2,151件あった。1,071名の生徒に対して1名あたりを計算すると、問題発見は1名あたり約27件、行動変容は1名あたり2件以上が起きたことになる。

また、問題発見から意識変化への割合は21%、意識変化から行動変容への割合は38%だった。問題発見から意識変化の方が、割合が低い結果となった。

そのほか、行動変容の内容を確認すると、「行動変容の起きやすさは偏差値の高低によらない」、「対面では質問をあまりしない生徒がGEAR上では積極的に質問をみんなに投げかける、など意外な行動が見られる」といった傾向があったとエナジードでは報告している。

エナジードでは効果について以下のような仮説を立てている。

  • GEARは、利用者(生徒)の問題発見の可視化や数値化だけでなく、それに伴う意識変化や行動変容に一定の効果がある。
  • 管理者(先生)は、普段のコミュニケーションではわからない生徒の考えや行動、及びその変化をGEAR上で確認することができるため、指導や評価に効果的に活用できる。