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Google、EDIX東京でChromebookと教育DXを実現するソリューションを展示

第14回EDIX(教育総合展)東京、Googleブース

第14回EDIX(教育総合展)東京が、5月10日から12日にかけて東京ビッグサイト西展示棟で開催されている。

Googleのブースでは、教育向けにGoogleドキュメントやGoogleドライブなどのクラウドアプリケーションを提供するGoogle Workspace for Educationや、多くの学校に導入されているChromebookを中心に展示。すでにGoogleソリューションを使っている人や、これから導入を考えている人、利用事例に興味のある人、GIGAスクール端末の入れ替えを考えている人など、 多くの来場者で賑わっていた。

Google Workspace for Educationなど教育ソリューションのミニセミナー

ブース正面に設けられたプレゼンテーションシアターでは、Google Workspace for Educationについて、教育委員会や教員、Googleの担当者などが登壇し、活用事例や使い方のヒントなどを紹介するミニセミナーが行なわれた。

初日の10日には、茨城県大子町立南中学校 校長の益子直之氏がプレゼンテーションシアターに登壇。Google Workspace for Educationの最上位プランであるEducation Plusの授業における活用と校務システムのクラウド化による教員の働き方改革に関する取り組みについて紹介した。

同校ではEducation Plusによって、機能ごとのアクセス権限管理というゼロトラストセキュリティや、重要データのファイルに自動的にラベルを付けて共有を制限するセキュリティなどを実現している。また今後の取り組みとしては、Google Workspaceに含まれるBIツールのLooker Studioの導入を検討しており、子供たちの学習履歴や成績を分析してよりよい授業につなげていく考えだという。

茨城県大子町立南中学校 校長 益子直之氏の登壇の様子

ほかにもプレゼンテーションシアターでは、Googleが昨年11月に提供を開始した学校現場のDXを支援するGoogle for Education教育DXパッケージの内容も紹介。これは、「学びのDX」「校務のDX」「セキュリティのDX」という3つのDXを実現できるパッケージで、個別最適な学びの実現に向けて、学習ログを活用した指導ができるようになることや、そのために必要な安心・安全な環境の整備について紹介された。

Googleでは活用推進が課題になっている学校関係者に向けて、取り組みの進め方や活用事例をまとめた冊子「はじめよう!これからの教員の学び」や「はじめよう!これからの教員の働き方」も公開しているという。

Googleが提供する教育DXを実現する仕組み

一方、ブースの奥側にはデモシアターが設けられた。Chromebookを操作しながらハンズオン形式で、Google Workspace for Educationやサードパーティによるサービスなど、さまざまなソリューションが体験できる場が用意された。

デモシアターも人でいっぱい

各社のChromebook製品が展示

Chromebook展示コーナーでは、各社のChromebook製品が、普及帯の「児童生徒向け」と、ハイスペックな「教職員向け」に分類されて展示されていた。

GIGAスクールで導入された端末は、2025年頃に買い替え時期を迎える。今年はまだ大きな動きはないものの、下見モードであろう教育関係者向けにChromebookが一通り並び、来場者らが触っていた。

児童生徒向けChromebookの展示
NEC Chromebook Y3
Dynabook chromebook C1
Lenovo 500e Chromebook Gen 3
Lenovo Duet Chromebook Education Edition
Dell Chromebook 3110 2-in-1
HP Fortis x360 G3 J Chromebook
HP Chromebook x360 11 G4 EE
Acer Chromebook Spin 511 R753T
ASUS Chromebook Flip CR1(CR1100)
ASUS Chromebook Detachable CM3(CM3000)
教職員向けChromebookの展示
Dell Latitude 5430 Chromebook
HP Elite Dragonfly Chromebook
Acer Chromebook Spin 513
ASUS Chromebook Flip CX3(CX3400)

無料OS「ChromeOS Flex」や、ChromeOS Flex搭載電子黒板も展示

そのほか、本誌ですでにレポートしたように、既存のPCや学校にすでにあるPCにインストールしてChromebookに近い動作環境を実現する無料OS「ChromeOS Flex」や、電子黒板「ミライタッチ」(さつき株式会社)にChromeOS Flexを搭載したモデル「MIRAI TOUCH for ChromeOS Flex」も展示されていた。

ミライタッチのChromeOS Flex版は、Chromebookを導入している学校では同じような操作で使えるのがメリット。展示されていた65型のほかに75型もあり、85型も予定されている。

既存のPCをChromebookのようにする無料OS「ChromeOS Flex」
ChromeOS Flexを搭載した電子黒板「ミライタッチ」(さつき株式会社)
ミライタッチは実物投影機が搭載されており黒板の下に置いたものを投影できる

パートナーとしては、Ddrive株式会社が、Google for Educationのライセンスに、研修プログラムと導入サポートを合わせてパッケージ化した「Google for Education 教育DXパッケージ」を展示。SB C&S株式会社は、Chromebook導入や、学校専用ECサイト構築のソリューションを展示していた。

Ddrive株式会社の「Google for Education 教育DXパッケージ」の展示
SB C&S株式会社の展示

そのほか、ブース内では多くの冊子が配布されていた。ICT活用が進んでいる学校とそうでない学校の差が課題になっている中で、さまざまなの情報を提供することで学校現場の活用推進をサポートしている。

高橋正和