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「生きものの力で世の中をよくしたい」、小3の作品がSDGsコンテスト最優秀賞

「小学生SDGsコンテスト2026」の表彰式の様子(出典:東京工科大学、以下同じく)

東京工科大学(東京都八王子市)は、片柳研究所が主催する「小学生SDGsコンテスト2026」の受賞作品を2026年10月20日に発表した。今年で5回目となる同コンテストには154点の応募があり、最優秀賞には筑波大学附属小学校3年の山下英士朗さんによる「人間が作った問題を生きものの力でかい決する」が選ばれた。

同コンテストは、持続可能な開発目標(SDGs)をテーマに、小学生が自由な発想で身近な課題に取り組むことを目的として、2022年から開催。身の回りのSDGsを達成するアイデアや取り組みをA3用紙1枚にまとめた作品を募集するもので、イラストや設計図、文章、写真など、形式は自由となっている。

山下さんの作品は、川や海のごみのうち、回収しにくいマイクロプラスチックに着目。身近な材料を使った実験や取材、観察を重ね、ごみを炭にする技術と微生物を組み合わせて、ごみ焼却場を資源を生み出す場所にする仕組みを提案した。

審査員は講評で、ごみを減らすだけでなく、出てしまったごみを科学の力で減らす発想や、実際に調べて試す行動力に着目した。なお、山下さんは前回の同コンテストでも優秀賞を受賞している。

最優秀賞に選ばれた山下英士朗さん(3年)の「人間が作った問題を生きものの力でかい決する」

優秀賞には、さいたま市立島小学校の川本あんさん(6年)、東京学芸大学附属大泉小学校の神山理乃さん(5年)と上妻美南さん(5年)、八王子市立城山小学校の黒野 樹さん(2年)、Global Indian International Schoolの西川蒼七さん(2年)の5人が選ばれた。

川本さんは、傘のしずくを集めて学校の靴箱まわりの泥汚れを掃除する装置を考えた。上妻さんは、薬を飲むことに苦労した自身の経験から「未来の薬」を考案。また、西川さんは、バナナを長持ちさせて食品ロスを減らすカバーを作り、実験で効果を確かめている。

川本あんさん(6年)の「あめつぶピカピカステーション」
上妻美南さん(5年)の「『未来の薬』を考えてみた!」
西川蒼七さん(2年)の「たべもののムダをなくしたい」

優秀賞の作品には、デジタル技術を取り入れたアイデアも見られる。黒野さんは、AIを搭載したインソールで歩き方をデータにし、リハビリに生かすスニーカーを提案した。さらに、神山さんは、センサーで障害物を知らせたり、信号と通信して青になったことを音声で伝えたりする白杖を考えている。

黒野樹さん(2年)の「ささえAI(アイ)スニーカー」
神山理乃さん(5年)の「白杖」

片柳研究所長特別賞には、国本学園国本小学校の高椋理駆さん(5年)の「優先席は自由席でないですよロボ」と、大田区立赤松小学校の川端丈揚さん(3年)の「みらいのランドセルと通学ぼう」が選ばれた。

高椋さんは、電車の優先席を本当に必要とする人が座れる仕組みを考察。川端さんは、薄いソーラーパネルを付けたランドセルで、タブレットなどを充電するアイデアをまとめた。通学時の災害や交通事故から身を守り、助けが必要なときは色を変えて周囲に知らせるヘルメット式の通学帽も提案している。

高椋理駆さん(5年)の「優先席は自由席でないですよロボ」
川端丈揚さん(3年)の「みらいのランドセルと通学ぼう」

このほか、団体賞には国本学園国本小学校、Japanese International School, Hong Kong、八千代市立村上東小学校が選ばれた。

片柳研究所所長の須田義大氏は、「研究者でもびっくりするような自由な発想と、SDGsを実現したいという熱い思いに大変感動した」と総評。そのうえで、アイデアを試す実行力にも触れ、今後も課題の解決方法を考え続けてほしいとコメントしている。