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中高生の6~8割が学校生活で「意見を伝えたい」、NPOカタリバが約3000人を調査

認定特定非営利活動法人カタリバが、中高生約3,000人を対象に調査を実施した「学校生活全般での意見表明・参画」の詳細レポートを公開(出典:認定特定非営利活動法人カタリバ、以下同じく)

認定特定非営利活動法人カタリバは、全国の中高校生約3,000人に行った「学校生活全般での意見表明・参画」に関する調査の詳細レポートを公開した。校則だけでなく授業や学校行事、部活動などでも、生徒が意見を伝えたいと考えている実態が明らかになった。

調査は、カタリバが進める取り組み「みんなのルールメイキング」の一環として実施したものだ。文部科学省が2025年に発表した調査では、9割以上の学校で校則見直しが行われ、そのうちの8割以上の学校が生徒・保護者の意見を聴く機会を設けていると回答している。カタリバは、よりよい学校づくりに必要な機会や環境を明らかにするため、同調査を実施。調査期間は2025年11月20日から11月25日で、2,986人から有効回答を得ている。

「クラスの決まり」「授業の進め方」「部活動」「学校行事」「施設や設備」「校則・ルール」の6項目について、意見を伝えたいかどうかを聞いたところ、すべての項目において、全体の約6割〜約8割が「そう思う(とてもそう思う+ややそう思うの合計)」と回答した。

「校則・ルール」以外の多様な場面で「意見を伝えたい」ニーズがある

意見を伝えやすくする条件としては、「安心して話せる雰囲気・空間」が67.2%で最も多く、「信頼できる友達がいる」が55.8%、「信頼できる先生がいる」が52.5%、「秘密が守られる」が48.0%で続いた。このことから、単に発言の場を設けるだけでなく、安心感や人間関係が重要であることがうかがえる。

意見表明に必要なのは「安心して話せる雰囲気」や「信頼できる友達/先生がいる」こと

また、校則・学校行事・施設設備で意見表明の機会がある学校の生徒ほど、「自分の行動で国や社会を変えられると思う」という意識が高い傾向もわかった。調査では、自尊感情・学校所属感・政治的有効性感覚・共生と合意形成・主体性との関係も分析しており、特に政治的有効性感覚との関連が目立ったという。

意見表明の機会がある学校の生徒ほど「自分の行動で、国や社会を変えられると思う」という意識が高い

一方で、不登校または不登校傾向(教室外登校)の生徒は、ほぼすべての項目で意見表明のニーズが低い傾向を示した。ただし、教室外登校の「学校行事」への意見表明ニーズだけが平均を上回り、ほかとは異なる傾向が見られた。

不登校傾向の子の意見表明ニーズは、「学校行事」のみ異なる傾向

筑波大学 人間系 助教の古田雄一氏は、「大人側が子供の意見がほしいテーマだけでなく、子供の側が話したいことも含めて俎上(そじょう)に上げ、さまざまなことについて大人との対話の機会を作っていくことが大切」と指摘。学校で意見を言える場や環境の充実は、子供の権利としてだけでなく、民主主義社会に参加する主権者や市民を育む教育的な意味もあるとしている。

調査概要
調査期間:2025年11月20日〜11月25日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の中学生・高校生約3,000人を対象に調査
有効回答数:2,986人(スクリーニング後の中学生・高校生の合計)