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命をつなぐ無線機を防災教材に、アイコムが中学校に無償貸与

アイコム株式会社が、中学校向けに開発した「無線機を使った防災訓練の教育プログラム」とトランシーバー20台を無償貸与(出典:アイコム株式会社、以下同じく)

アイコム株式会社は、全国の中学校を対象に「無線機を使った防災訓練の教育プログラム」を開発し、教材とトランシーバー20台の無償貸与を2026年5月から開始すると発表した。初月は、埼玉県と京都府の中学校に貸し出しを行う。

アイコムによると、教育従事者への事前ヒアリングで防災教材のニーズが非常に高いことが判明し、「1コマの授業で訓練できる内容にしてほしい」といった要望を勘案。無線機の解説動画とロールプレイング形式の防災訓練、振り返りの3部で構成し、教員用の指導マニュアルと生徒用ワークシートなど、授業に必要なツール一式をセットにした。

スマートフォンとの違いや、トランシーバーの使い方を動画で紹介

教材は、南海トラフ地震などの大規模災害時を想定。「避難者の人数や年齢を把握して安全な場所に誘導し、食料を必要分確保すること」をミッションとして、ロールプレイング形式で防災訓練を行う。生徒は避難者を探すチーム、食料情報を集めるチーム、非常食を探すチーム、全体を指揮する作戦本部チームの4つに分かれ、トランシーバーを使って連携しながらミッション達成を目指す。

教員は、任務完遂に必要な情報が記載されたカードをあらかじめ校内に設置。カードを見つけた生徒たちは、「こちらAチームです。1階の廊下で子供5人の<避難者カード>を見つけました。子供5人です」「こちらBチームです。スタート地点の教室でパン70個の<非常食カード>を発見。70個です」というように、連携を取りながらミッションを進める内容となっている。

防災訓練用のカードを見つけ、連絡を取り合いながらミッションを遂行

プログラム実施後は、「もし無線機がなかったどうなっていたか?」「無線機のどんな特徴が役に立ったか?」を振り返ることで学習内容の定着を図ることができる。生徒はトランシーバーの操作方法のほか、災害時に「大事なことは二度繰り返して伝える」といった使い方を学ぶことが可能だ。

教材は学校からの申し込みに応じて配送で貸し出され、貸出期間は最大2週間。往復送料は同社が負担する。プログラムは40人程度の生徒が参加できる設計としており、貸与するトランシーバーは免許や資格がなくても交信できる。

貸与するトランシーバー「IC-DRC1MK2」