ニュース

卓球の余材から作品を創造、新渡戸文化学園×博展×バタフライの産学連携プロジェクト

卓球用品総合メーカーと連携し、卓球ラケットの余材を活用する「Ping-pong Block Project」

展示会・イベントの企画制作を手がける株式会社博展は、新渡戸文化学園と卓球用品ブランド「バタフライ」を展開する株式会社タマスと連携し、「Ping-pong Block Project(ピンポンブロック・プロジェクト)」を始動した。

プロジェクトの中心となるのは、新渡戸文化中学校の探究活動グループ「Action for Future」のメンバー。探究学習で身近にある環境問題に取り組む中、埼玉県所沢市にある「バタフライ・テック」への見学を機に、ラケット製造時に発生する余材に注目した。同プロジェクトでは、ラケットの製造過程で発生する木材の切れ端を「新しい素材(Ping-pong Block)」として捉え直し、そこから新しい遊びや価値を創出することに挑戦している。

新渡戸文化中学校の探究活動グループ「Action for Future」の活動の様子

クリエイティブパートナーとして参画する博展は、教育機関向けの体験デザインを手がけており、同プロジェクトでは中学生の学びを支えるファシリテーター役を担う。博展が開発した「ディスカバリーキット」を活用し、生徒たちは素材を観察する体験から発想を広げていった。

博展のクリエイティブチームが開発した共創キット。素材の特徴に気づき、自由に発想を広げるために開発

生徒たちは「パズルのように組み合わせて遊べるのでは?」「街を作るジオラマにもなりそう!」というひらめきのもと、「卓球の余材でつくる卓球台」や「木片を積み上げて描く街」など、さまざまな検証を行った。

余材で構成した「パズルのような卓球台」を使い、打ち合い(ラリー)の中で素材の価値を見いだす検証を実施
余材を自由に積み上げ、全く違う街の風景を描き出す実験。余材の可能性を広げ、素材の価値を再発見する

同プロジェクトで誕生した作品は、2025年10月22日(水)から24日(金)に虎ノ門ヒルズで開催される「エシカルデザインウィーク東京2025」で公開される。会期中は、Ping-pong Blockを使った展示が行われ、生徒たちのアイデアを来場者と共有し、その価値と可能性を共に広げていくという。