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「旅」と「出会い」で感情を震わす体験を、新渡戸文化学園がスタディツアーの活動を公表

学校法人新渡戸文化学園が、宮崎県都農町で実施した「スタディツアー」プログラムの活動を公表

学校法人新渡戸文化学園は、宮崎県都農町にて高校生を対象に実施したスタディツアーの活動内容を公表した。生徒は地元企業でのインターンシップを通じて、地域とのつながりや社会への関心を深めている。

学校法人新渡戸文化学園では、高校3年間で複数回の旅に出る仕組みを設け、「観光」ではなく、地域や人との出会いを通じて問いを持ち、未来を創造する「スタディツアー」を展開。都農町でのツアーはその6回目にあたる。

この取り組みの背景には、「旅」を通じた心の動きが、生徒に主体性や利他的な視点をもたらすという考えがある。ツアーでは地域の人々と深く関わることで、自分の存在意義を感じたり、自信を得たりする生徒も多く、学校の卒業後も都農町の活動に関わり続けている大学生もいるという。

同ツアーでは、生徒が「南国プリン」を運営する企業と連携し、商品のアイデア提案や制作体験、原材料の提供元である酪農家の取材などを実施。特に、口蹄疫(こうていえき)問題を乗り越えた地域の取り組みや決意に触れたことで、「現地で心を動かして感情を震わす体験」の重要性を学んだと生徒は語っている。

南国プリン代表の河野当将(こうのたいすけ)氏に製品のアイデアを提案
「青島プリン」づくりを体験

さらに、地域の大人が本気で生徒と向き合う姿勢に触れたことで、「中途半端な気持ちでは挑戦できない」と強く感じる生徒もいたという。これは、学びが単なる知識習得ではなく、人とのつながりの中で形成されることを示している。

新渡戸文化学園は、学校を「知識を詰め込む場所」ではなく、「地域の大人と次世代の子供たちをつなぐ場所」と捉えている。誰かの想いを自分ごととして受け止め、自分にしかできないあり方や生き方と向き合い、より良い未来を世代を超えて考えるための「考える時間を延長する場所」として学校の価値を定義し、スタディツアーに取り組んでいるという。