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【高専卒業生に調査】約6割が進学に満足、進学に不満の約2割は「就職・進学で期待外れ」と回答
2024年10月31日 17:05
オーダーメイドの受験対策プログラムを提供するじゅけラボ予備校は、高等専門学校(高専)卒業生261名を対象に、高専への進学理由と高専進学に対する満足度に関する調査を実施した。
・調査概要
調査概要:高専進学を決めた理由と満足度に関するアンケート
調査期間:2024年9月9日~2024年9月11日
調査方法:インターネット調査
有効回答:高専(高等専門学校)卒業生261名の男女
同調査によると、高専進学を決めた最大の理由は「特定の専門分野に興味があったから」で、全体の31.8%を占めた。高専は、専門性の高い教育を提供しており、早い段階で特定の分野に深く関わりたいと考える学生にとって魅力的な選択肢となっていることが考えられる。
また、「将来のキャリアに役立つと考えたから」と答えた学生は28.7%を占め、キャリア志向の強い学生が多いことが示された。
「実習や実験などの実践的な教育を重視しているから」と回答した卒業生は19.9%を占め、高専におけるハンズオンの教育スタイルが、学生にとって魅力的であることが明らかになった。
進学後の満足度に関しては、約6割(58.2%)の卒業生が「非常に良かった」または「良かった」と回答している。これは、高専での専門教育や実践的なカリキュラムが卒業後のキャリア形成にプラスの影響を与えている可能性が高いことを示している。特に、企業との連携や実習を通じて、社会で即戦力として活躍できるスキルの習得が満足度を高めている要因と見られる。
一方で約4割(41.7%)の卒業生は、進学に対して不満を感じていることも明らかになった。不満の理由として最も多かったのは、「就職や進学で期待したほどの成果が得られなかった」というもので、全体の23.5%を占めた。また、「カリキュラムが合わなかったから」という回答も20.6%に上っており、教育内容が自身の興味や学習スタイルに合致しなかったことが原因と考えられる。
また、学生たちが高専進学後に感じた魅力についても調査が行われた。最も多くの卒業生が挙げたのは「実践的な学びが多く、大学とは違った魅力があった」という理由であり、40.8%を占めた。
次に、36.8%の卒業生は「専門知識や技術が身につき、就職やキャリア形成に役立った」と回答しており、高専の専門教育がキャリア形成において強力な武器となっていることが判明した。
同調査は高専教育の持つ強みと課題を浮き彫りにしており、今後の改善に向けた指針となるものだ。高専の実践的な教育や専門性をさらに強化しつつ、生徒の多様なニーズに対応できる柔軟なカリキュラムやサポート体制の充実が求められている。