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セキュリティ対応の教育機関向けChatGPTを、聖パウロ学園高等学校に提供 ニュークリエイター・オルグ

 特定非営利活動法人ニュークリエイター・オルグは、情報セキュリティに対応した教育機関向けプライベートChatGPTを東京都八王子市にある聖パウロ学園高等学校に提供開始したと発表した。入力されたテキストを専用環境以外で処理しないように設計し、安心安全な対話型生成AIを活用できる。

 一般的な対話型の生成AIでは、入力した個人情報や組織の内部データを学習データに用いられ、第三者に情報が渡ってしまうリスクがある。そのため、企業や教育機関では生成AIのChatGPTの導入は難しいとされている。

 そこで、今回提供されるニュークリエイター・オルグでは、マイクロソフトのAzure OpenAI Serviceを使い、入力されたテキストを専用環境以外で処理しないように設計。機微情報が学習に用いられることなく、外部への情報流出を未然に防ぐことができるという。

 さらに特徴としては、アクセス元のIPアドレス制限設定、学校の独自ドメイン設定ができ、契約面では利用ケースに合わせた契約条件の設定や、発注書での日本円建ての利用可能が可能になり、予算を超過した使い過ぎの防止もできるとしている。

実際に導入されるプライベートGPTのイメージ

 ニュークリエイター・オルグでは、教育機関向けプライベートChatGPTにより、教育機関として必要な安全性や不適切な利用を防止するだけでなく、学内の利用を積極的に推進できるようになったとしている。

 また、今回導入した聖パウロ学園高等学校では、生徒に生成AIを使わせる前に教員向けに研修を実施、プログラミング教育や情報化に限らない使い方、授業以外の業務効率化などのコンテンツを実施。今後、生徒向けに、プロンプトを作成する能力や、思考力、判断力を身につけていくことのできる授業や取り組みを進めていくとしている。