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『桃鉄 教育版』で物件編集が可能に、β版として新機能を実装!

――「エデュテイメント祭り! presented by桃太郎電鉄」

12月2日に開催された「エデュテイメント祭り! presented by桃太郎電鉄」

ブラウザ版『桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~(以下、『桃鉄 教育版』を提供する株式会社コナミデジタルエンタテインメントは、12月2日に教職員を対象としたセミナー「エデュテイメント祭り! presented by桃太郎電鉄」を開催し、オリジナルの物件が作れる新機能「β版物件編集」を発表した。

今回発表された新機能「β版物件編集」は、CSVファイルを編集・保存・ロードすることで、ゲーム内の物件データを編集することができる機能。『桃鉄 教育版』独自の新機能として、12月7日に行われるアップデートで実装される予定だという。

ブラウザ版『桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~』の新機能「β版物件編集」

同機能では、物件名・物件価格・収益率の編集が可能で、1つの駅につき物件を8つまで設定できる。また、CSVファイルにURLを追記すると、プレイする際に画面右側に駅周辺の地理情報やランドマークが情報として表示される。

アップデートの実装時、「物件編集」は「無効」になっているが、教員用管理ツールのゲーム設定で有効に変更すると使用可能となる。「物件データCSVファイル」のひな型は、『桃鉄 教育版』の公式サイトに公開予定で、先生が物件を編集する際に参考できるようになっている。

教員用管理ツールで物件編集を有効にすることができる
先生が編集した「物件データCSVファイル」を配布して利用できる

同機能の追加について『桃鉄 教育版』エデュテイメントプロデューサー 正頭英和氏は、「『桃鉄』をプレイした時に多くの児童生徒が思い浮かべるのは、『自分のオリジナルの駅を作りたい』『自分たちの町の駅があったら物件・収益率をどうしよう』ということ」だと前置きし、「同機能によって学習の幅は広がり、探究的な学びへのアプローチもしやすくなる」とコメント。「高校の探究学習で身近な地域について調べる際に、従来のポスター発表やプレゼンは異なるアウトプットができる」と語った。

『桃鉄 教育版』は2023年1月24日にリリースして以来、多くの学校・自治体で導入が進んでいる。同イベントに登壇したコナミデジタルエンタテインメント シニアプロデューサー 岡村憲明氏と正頭氏は、2023年11月時点のID発行数が6,521件で、そのうち学校用が5,296件、教育委員会一括導入が65団体、教育委員会・地方自治体用団体が218件と発表した。

『桃鉄 教育版』のID発行数は、2023年11月で6,521件に

校種の割合は59%が小学校、27%が中学校。設置区分としては92%が公立として、岡村氏は「リリース前は公立校への導入が難しいという声もあったが、導入校のうち9割が公立校という結果になった」と手応えを感じていた。また、小学校での普及率は18%まで伸びており、学校・先生のアンケートによると教科での活用は社会地理に続き、算数・数学、国語が多い結果になったという。

学校・先生アンケートによる教科での活用割合

また、先月発売された最新タイトル『桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる!~』にも、12月1日に教育版で好評を得た「虫メガネで解説」機能が実装された。ゲームをプレイしながら世界各国の駅やランドマークの解説を参照できることから、岡村氏は「世界を旅する気分を味わいながら、世界について学べる」と語った。

「虫メガネで解説」機能で駅やランドマークについて解説

「エデュテイメント祭り! presented by桃太郎電鉄」では、プロマインクラフターのタツナミシュウイチ氏をはじめ、多くのゲスト講師が登壇し、『桃鉄 教育版』や『マインクラフト』、クラシエフーズの知育菓子を活用したエデュテインメントの最新実践を発表した。その他にも、「特別支援におけるエデュテイメントの活用」や、「現場、教育委員会、文科省、3つの立場から語る教育の現状と未来」と題したワークショップを実施。この模様は、後日レポートとして紹介しよう。