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自分で組み立てたパソコンが起動! 小6親子が飯山工場で夏のものづくり体験
—マウスコンピューター親子パソコン組み立て教室 in 飯山
2026年9月28日 06:30
株式会社マウスコンピューターは、2026年8月14日と8月15日、 毎年夏に恒例の「親子パソコン組み立て教室」を開催 した。長野県飯山市にある同社工場において、実際に自分のパソコンを組み立てる内容で、完成してWindowsが起動した際は、あちこちで歓声が起こった。
飯山市の全面協力で花火大会ともコラボ
マウスコンピューターの「親子パソコン組み立て教室」は今回で14回目。昨年の2025年からは 飯山市との協力関係をスタート させ、工場のすぐ横の千曲川河畔で開催する「千曲川河畔納涼花火大会」と合わせて宿泊も手配、飯山市の魅力とパソコンの組み立てを同時に楽しめる日程となっている。
パソコンの組み立て教室は、14日の午後がデスクトップPC、15日午前がノートPCというように2日に分けて開催、それぞれ40組近い参加者は希望のパソコンと詳細なスペックを選び、つくったパソコンは自分のものとなる。また、花火大会は14日夜となり、どちらの参加者も楽しめるように配慮され、合計で約200名が花火大会に参加した。
組み立てを本職に指導してもらえる贅沢な学習機会
今回、取材したのは14日のデスクトップPCの組み立て教室。組み立てといってもパソコンはマザーボード、CPU、メモリー、ストレージ、グラフィックなどが規格化され、それぞれのパーツを組み合わせていく。いわゆる「自作PC」の組み立てと同じだ。電子機器を組み立てるといっても、はんだ付けといった工程はない。
しかし、組み合わせといっても細かいパーツが多くあり、壊れやすい反面、必要なところは力を入れて押し込む必要もあり、正しいやり方をしないと組み上がらないばかりか、数万円というパーツがいとも簡単に壊れてしまうこともある。
そのため、マウスコンピューターの飯山工場で実際に組み立てを担当しているスタッフのマンツーマンの指導のもと、一度、練習用のパーツで組み立ての練習をした上で、本番となる自分のPCを組み上げる。
自分で組み立てるものの、本職のスタッフの指導のもとで行うため、細部に渡って通常の製品と同等のクオリティに仕上げられる、非常に贅沢な自作PCの学習ができる機会となっている。
パーツ集めから始めるパソコンの組み立て
パソコンは、CPUやメモリー、ストレージやビデオカードのスペックが実にさまざま。一見、見た目や型番が同じパソコンであってもCPUの種類をはじめ、32GBや16GBといったメモリー容量や、SSDなどのストレージの容量も256GBや1TBといったように中身が異なっていることもある。容量や性能が異なれば価格も異なるため、必要なスペックと価格のバランスを考えながら選んでいくことになる。
マウスコンピューターの組み立て教室では、まさにそこからスタートする。パソコンのスペックは申し込み時に決めるが、教室では自分で決めたスペックの通り、マウスコンピューターの倉庫から、 自分のパソコンに必要なパーツを探す ことから始まる。
親子の1グループにつき1人の“先生”という専任スタッフが担当。まずはパーツを触るための手袋を装着し、先生とともに台車を持って倉庫に向かう。
本来、倉庫にはメモリーやストレージ、CPUなどを種類ごとに並べるが、そこから一つ一つ選ぶのではなく、倉庫のあちこちにグループの番号が書かれたパーツの袋が潜んでおり、本来のパーツ集めに近い体験ができるようになっている。グループに渡された地図には、パーツがある場所に印が付けられており、宝探しの要領で自分が組み立てるパーツを集めていく。
家族で台車を押してパーツを集めていくが、台車は実際に組み立てで使っているもの。実際の工程ではここにタブレットを付けて、注文ごとに異なるパーツ表に沿って集めていくが、今回は渡された地図と自分のグループ名を頼りに集めていく。先生も各グループと一緒に歩き、パーツの役割を説明。子供たちからは、パーツが見つかるごとに「あった!」などの声が挙がった。
組み立てる前に、説明と練習用のパーツが用意される
「パーツが集まったら早速組み立て」といきたいところだが、そこは「教室」なので、まずは 「親子トライアル」でパーツの取り付け方を学ぶ ことから。パーツを壊さず、安全に組み立てを行うためにも重要な内容だ。
マウスコンピューターのスタッフが、パーツの特徴や組み立て方の注意を説明していく。CPUとマザーボードの間には、電気信号をやりとりする細かい金属のピンが無数にあるが、これを折り曲げてしまうと「アウト!」など、要点を抑えた説明と、組み立ての様子を実演した。
なかでも難易度が高いのは、 無線LANモジュールにアンテナのコネクタを取り付ける ところ。現在はデスクトップPCでも無線LAN(Wi-Fi)を装備している機種が多いため、全員が学び、練習用のパーツも用意された。
非常に小さい無線用のコネクターは約2~3mmと精密にできているが、アンテナまで続く非常に細い同軸ケーブルの先端のコネクタを接続するためには、位置を合わせるだけでなくある程度の押し込む力も必要。間違った角度で力を入れれば壊れてしまうが、そういったコツもしっかりと教えてくれる。
説明が終わると、各グループが自分の作業ブースに入り、いよいよ自分の手による作業開始。まずはトライアルとして、親子で教えられた通りに練習用パーツを組み上げていく。
トライアルはマザーボードにCPU、メモリーを取り付け、無線LANモジュールにアンテナケーブルを取り付け、キーボードのねじ止めまで体験した。
なお、今回は親子トライアルでは作業への取り組み方や親子の協力などで採点がされ、賞品がもらえるというイベントも組み込まれている。上手につくるというよりも、取り組みの姿勢や整理整頓しながらの組み立て、親子の協力なども加味されて入賞者が選ばれた。
いよいよ本番、自分用のパソコンを組み立てる
親子トライアルで練習用パソコンのパーツに触れた後は、いよいよ本番。自分用のパソコンになるものなので、参加者たちの緊張が高まる。
本番用のパーツは先ほど倉庫内から集めてきたもの。台車から取り出して組み立てを開始する。まずはパーツの一覧を見て進めていく。この一覧は作業ブースのモニターに表示されていて、一台一台違う、今からつくるパソコンに必要なものが記載されている。
実は参加者が作業している場所は、普段からパソコンを組み立てている作業ブースで、使う道具も先生が実際に使っているもの。モニターに映っているパーツリストも通常と同じ。しかも、要所要所で表示される電子マニュアルも、普段から使っているものだ。 先生がしっかり指導と作業を見守っている ため、指示通りに組み立てれば、通常通りマウスコンピューターにオーダーしたものと同等な製品になる仕組みだ。
そして、ここからは、参加者それぞれ異なったパソコンをつくっていくことになる。マウスコンピューターではゲーミングPCとしてG TUNEシリーズがあるが、そのほかのゲーミングPCや、通常のPCに高性能ビデオカードを組み合わせるなどして、参加者の多くが 高度なゲームにも対応するハイスペック機 をチョイスしていた。
組み立てる手順も通常の製品と同じで、マザーボードにCPUやメモリー、SSDなどを組み付けてからケースに入れて完成させるという手順は共通している。なかにはCPUの冷却性能を高める水冷ユニットを選んだ参加者もいて、通常より手順が増える部分もあるが、先生の指導もあって順調に進んでいった。
ちなみに、先生と参加者の組み合わせは、先生一人ひとりが抽選でくじを引き当てた参加者になっている。先生は事前にパソコンの仕様を調べ、組み立ての際に重要となるポイントを整理。問題なく動作するパーツを選び、 パーツの組み合わせで動作不良などの問題が起きないことを事前に確認 している。参加者がスムーズに組み立てを進められるように配慮しているのだ。
完成! 起動! Windowsの画面を親子で確認
すべてのパーツが組みあがったら、いよいよ動作確認。完成したパソコンを載せる専用の台車を押して、親子で動作確認場所へと移動する。
参加者自ら電源やモニター、キーボードなどの接続を行い、いよいよスイッチオン!
ゲーミングPCの多くは起動と同時に空冷ファンが動き、カラフルな光を放つが、その時点で笑顔になる参加者や、親子で手を叩いて喜び合う姿が見える。
そして、間をおいてWindowsが起動する。すでにそのパソコンに向けたセットアップがなされているため、Windowsの起動が確認できた段階で完成だ。
親子パソコン組み立て教室を“卒業”
パソコンが完成したら、卒業式へ。今回の教室の“校長”として指導にあたった親子パソコン組み立て教室の“校長”の内田衣都美氏から卒業証書が手渡され、完成したパソコンの前で先生が加わり、記念写真を撮って終了となる。
完成したパソコンはそのまま持ち帰ることもできれば、配送も可能。今回はデスクトップPCの回なので、自家用車で来訪した家族以外は配送となった。
待ち時間には灯籠づくりやマウスコンピューターのパソコン体験
親子パソコン組み立て教室は途中休憩時間はあるものの、デスクトップPCの回は開始から4時間近くにおよぶ長丁場だ。一緒に参加した家族や参加者の弟や妹は、時間を持て余す場合もある。
そこで、今回は休憩スペースに「とうろうづくり体験」として、灯籠のデザインをするコーナーを設けた。ここでデザインした灯籠は、約1万個の灯籠が飯山の町を彩る2027年の「いいやま灯籠まつり」で並べられる。
地元飯山市の市長も参加した“入学式”
今回の教室を開始するにあたり、組み立ての開始前には、飯山市の江沢岸生市長が参加する入学式が行われた。
マウスコンピューター 代表取締役社長の軣 秀樹氏は「夏休みの1つの思い出づくりに、ものづくりの体験を提供できないかということが組み立て教室のスタート。これからのAIを育てていくのは、ここにいる皆さんと思っているので、当社のパソコンを使って、日本のモノづくり、IT、AIを盛り上げていっていただければと思います」と話した。
また、今回、花火大会への参加を含めてサポートをした江沢市長は飯山市の自然と、地元出身の作詞家である高野辰之について、歌を交えて紹介した。
モノづくりや研究体験を通じて、将来の職業選択や進路のヒントを提供
今年で14回目を迎えた「親子パソコン組み立て教室」について、代表取締役社長の軣 秀樹氏に話を伺ったところ、「開催の目的として、 モノづくりや研究体験を通じて、将来の職業選択や進路のヒントを提供 したい」と語ってくれた。パソコン組み立て教室への参加を小学6年生限定としているのは、ゲーミングPCなどの組み立て難易度が高いこともあるが、「小学生最後の夏休みの思い出」にしてほしいという願いからだという。
また、参加者が選ぶパソコンの傾向として、コロナ禍以降はゲームやeスポーツへの憧れから、デスクトップの ゲーミングPCを選ぶ子供たちが急増 しているとのこと。ほかの学年へパソコンづくりの体験をさせることについては、「低学年の方はぜひキッザニアに」と出展している職業体験施設をアピール。高校生には、課外授業のような形式でイベントを実施していることを述べ、このような体験の場をさらに広げていきたいと希望を語った。
「継続という言葉が好き」と語る軣氏は、来年も「今年以上に何かアップデートする」と継続開催を宣言。今後は自社だけでなく「ほかのPCメーカーにも協力を仰ぎ、子供たちが本物のものづくりに触れられる体験の場をさらに広げていきたい」という希望を述べている。
参加理由は「パソコンを触るのが好き」など、きっかけはさまざま
組み立てを体験した子供に感想を聞くと、「コードをつなげるのが難しかったが、ちゃんと起動して良かった。家に帰ってパソコンを早く使いたい」と楽しそうに答えてくれた。
取材した教室では、参加理由として「自分用のパソコンが欲しい」「パソコンを触るのが好きで、普段は親のパソコンを使っている」「古いパソコンの容量がいっぱいなり、新たに購入しようと思ったときに組み立て教室のことを知った」という声が挙がっている。「普段から『自分でパソコンを組み立てたい』といった会話を子供としている」という保護者もいたが、保護者の意向で高性能なビデオカード入りのパソコンを選んでいる様子も感じられた。
なかでも人気はAMD Ryzenプロセッサと高性能ビデオカードを搭載するNEXTGEAR JGシリーズで、 選ばれたパソコン全体の平均価格は20万円以上 だったという。
申し込み多数の場合は抽選としていたが、できるだけ多くの家族に参加してもらうため、マウスコンピューターは当初の各回30組から受け入れの限界まで定員を増やした。今回の参加者は長野県外が多くを占め、最も遠い参加者はデスクトップPCの回では山口県、ノートPCの回では和歌山県から来ているという。





















































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