ニュース

学校の気象データをリアルタイムに可視化、熱中症対策と探究学習に活用

キャンベル・サイエンティフィック・ジャパン株式会社が、国内の教育機関に向けて、気象観測システムの提供を開始(出典:キャンベル・サイエンティフィック・ジャパン株式会社)

キャンベル・サイエンティフィック・ジャパン株式会社は、国内の教育機関に向けて、気象観測システムの提供を開始した。

この気象観測システムは、データロガーを中核として、気温・湿度・日射量・風速・風向・降雨といった環境要素をリアルタイムで計測する。取得データは、Wi-FiまたはLTE通信を介して送信され、教育機関や管理者はWebブラウザーからリアルタイムで確認が可能だ。

気温や暑さ指数、暑さ指数(WBGT)などが画面に表示される
前日の平均気温や最高気温、暑さ指数(WBGT)の推移も確認できる

背景として、理科教育の高度化に加え、深刻化している猛暑環境下における生徒の安全管理強化の目的がある。近年、教育現場における熱中症リスクが大きな課題となっており、屋外活動時において科学的根拠に基づいた安全判断の重要性が高まっている。

キャンベル・サイエンティフィック・ジャパンは、猛暑の常態化における安全判断のほか、理科教育において「実データに基づく学び」や「探究型学習」の重要性が高まっており、環境データを活用した教育基盤の整備が求められているとした。

同システムは、安全対策として気象データや暑さ指数(WBGT)を日常的に可視化することで、生徒や教職員の環境意識および熱中症リスクへの理解を高めることを目的としている。さらに、学校内環境のデータ化のほか、暑さ指数(WBGT)をリアルタイムで算出し、客観的な安全判断を支援する。

また、教育面では、このシステムで取得されるデータを、教育現場において以下のようなさまざまな学習活動に活用できるという。

  • 理科(地学・物理・環境分野):実測データを用いた気象観測や時間変化の分析により、教科内容の理解を実体験として深化させることができる。仮説設定と検証を繰り返す探究型学習にも適用可能
  • 情報・データサイエンス教育:リアルタイムデータを用いた可視化・統計処理・プログラミング演習が可能であり、データ活用力の育成に直結する
  • 総合的な探究の時間:暑さ指数(WBGT)や気象データを起点に、熱中症対策、都市環境、気候変動、エネルギー問題などのテーマ設定が可能
  • 防災・安全教育:気象変化に応じた行動判断の訓練を通じて、防災リテラシーの向上に寄与する
  • STEAM教育:センサー技術、通信、データ解析を統合的に学ぶことで、分野横断的な学習を実現する

なお、同システムは文部科学省の「理科及び算数・数学教育のための設備の整備」に基づく補助制度の対象となり得る教育機器で、設備導入費用の一部について国庫補助(原則50%)の活用が可能。さらに、自治体によっては上乗せ補助制度が活用できる場合がある。