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福岡市の公立小4年生に「考える習慣」の授業を実施、半年間の成果を報告

福岡市立西高宮小学校は、2025年9月から4年生向けのキャリア教育を開始した。この授業の監修に参加している株式会社ラーナーズラーナーが、半年間の授業における実践の成果について2026年4月7日に報告した。

背景として、AI時代には、正解を覚えること以上に、変化する社会の中で自分なりに考え、判断し、行動する力が重要になっていることがある。西高宮小学校での今回の実践は、キャリア教育を「職業を知る学び」から、「これからの時代を生きるための考える力を育てる学び」へと広げる試みだ。

対象は2025年度4年生全6クラスの196人で、期間は2025年9月から2028年3月までを予定。4年生から6年生までの3年間を通じて、4年生「自分を知る・社会を知る」→5年生「自分を試す」→6年生「自分を生かす」という流れで設計している。

2025年度の4年生では、問いを立てる力、課題を多面的に捉える力、考えを整理して伝える力を中心に学んだ。

授業の様子

その結果、児童アンケート回答者162人のうち、99.4%が「考える力が伸びた」、98.1%が「これからの時代に必要だと思う」と回答した。

また、授業以外で思考習慣を活用した場面に関する自由記述は154件にのぼり、学びが授業内にとどまらず、生活全体に広がる「学びの転移」が確認されたという。

今回の半年間で特に目立ったのは、子供たちが物事を「自分事」として考える姿勢を身に付け始めたことだった。自由記述では、ニュースや災害について「自分だったらどうするか」を考えるようになった、出来事の背景や良い点・悪い点を掘り下げて考えるようになった、といった声が挙がっている。

さらに、授業で学んだ思考習慣は、次のようにさまざまな場面へ広がる様子が見られた。

  • 国語では、登場人物の気持ちを自分事として捉えながら読む
  • 算数では、わかっていることとわかっていないことを整理して問題に向き合う
  • 家庭では、5W1Hや結論から話すことを意識し、会話が伝わりやすくなる
  • 習い事では、うまくいったこと、課題、次の挑戦を振り返りながら次の行動につなげる

ラーナーズラーナーは、学校現場では、子供たちが自分の考えを出すことに前向きになり、他教科でも授業で学んだ思考習慣を応用する様子が見られていると報告。学級づくりの面でも、「対話や協働に良い影響が出ている」という声が上がっているとまとめている。