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福岡市立西高宮小学校が“思考習慣”型授業を導入、民間連携で児童の「考える力」を育む
2025年8月8日 15:30
福岡市立西高宮小学校は2025年9月末より、小学4年生の6クラスを対象に、児童の考える力を育む“思考習慣”型リーダーシップ教育の導入を始める。これは、株式会社ラーナーズラーナーと民間学童クレイバーキッズ(東京都港区)との3者による連携協定に基づくもので、3年間の授業計画となっている。
同授業は、「世界を探究する力」「他者との関係を築く力」「課題を解決する力」の3点を軸に設計。使用するカリキュラムは、アメリカのミネルバ大学で採用されているリーダー教育をもとに再構成した「40の思考習慣」で、児童が問いを立て、多様な視点で考え、他者と協働する力を育むことを目的としている。
カリキュラム監修は、米国ミネルバ認定講師である黒川公晴氏が担当。黒川氏が代表を務めるラーナーズラーナーは、これまで社会人向けに同プログラムを提供しており、資生堂や三井物産、NECなど約50社・600人を超える受講実績を持つ。今回のプロジェクトは、その知見を小学生向けに応用する試みである。
西高宮小学校は、「自律型の学び」や「自由の相互承認に基づく民主的な教育」を教育目標に掲げており、「正解のない時代を生きる力」を児童に育みたいという思いからこの取り組みが始まった。教職員も初期段階から企画に参画しており、民間との連携による持続可能な教育プログラムの確立を目指している。
初回授業は9月29日(月)に予定されており、成果報告や授業の公開なども計画されている。未知の世界を楽しむ力や非認知能力の育成を重視したこのプロジェクトは、対象の児童が卒業するまで実施する予定だ。