【連載】EducAItion Times
「Copilot、思ったより微妙」は無料版だから? Microsoft 365 Copilotの実力とは
2026年5月22日 06:30
「Copilotを試してみたけれど、思ったほどではなかった」。そんな印象を持った先生・保護者の方は少なくないかもしれません。しかし、その多くはブラウザ上で使う無料版の体験ではないでしょうか。
2026年春現在、WordやExcel、PowerPointなどのOfficeアプリ内で利用できる有料版の「 Microsoft 365 Copilot 」は、単なるAIチャットとは別物の存在へと進化しています。開いている文書を読み取り、表を整理し、文章の下書きを作成する、まるで「もう一人の自分がいる」ような感覚です。
本稿では、無料版のCopilotとの違いにも触れながら、Microsoft 365 Copilotが校務や学びをどのように変えるのか、実際の活用例とともに紹介します。
※本記事では、ブラウザやWindowsなどで無償利用できるCopilotを「Copilot(無料版)」、WordやExcelなどのMicrosoft 365アプリとも連携して利用できる有償サービスを「Microsoft 365 Copilot」として表記しています。
「あれ、こんなもの?」と感じたのは無料版の壁
Copilotに対して「いまひとつ手応えを感じられなかった」という声の多くは、実はブラウザ上で利用する「Copilot(無料版)」を単独で使ったときの体験に根ざしています。ブラウザで起動して、ChatGPTのように質問を投げてみたものの、返ってきた文章にピンとこない。そうした使い方だけで評価してしまうと、Copilotの本当の価値は見えてきません。
Microsoft 365 Copilotの本領は、 WordやExcel、PowerPointといった普段使いのOfficeアプリの内側に組み込まれている点 にあります。開いている文書を直接読み取り、組織のファイルやメールを横断しながら、そのまま編集まで行ってくれるのです。「Copilotを呼び出す」というより、「今やっている仕事の横に、もう一人の自分が座る」感覚に近いと言えるでしょう。
Word × Copilot:保護者向け案内文が数分で下書きできる
校務の作業では、「文章を考えること」に思いのほか時間が取られているのではないでしょうか。運動会の延期連絡、個人面談の日程調整、校外学習の実施要項など、毎年微妙に違う文面を、毎回ゼロから書き起こす。こうした作業は Copilot に手伝ってもらうと効率化ができます。
使い方は、Wordで過去に作成した送付状を開き、Copilot に対して以下のようなプロンプトを伝えるだけです。
「この書式で新しい送付状を作って。運動会を雨天で翌週に延期する旨を、保護者向けに丁寧な敬語で300字以内で書いてください。日時は5月12日(火)、集合時間は昨年と同じ午前8時30分に変更はありません」
2分程度で、件名候補や本文の下書きが生成されます。トーンが硬すぎれば「もう少しやわらかく」と追記するだけで書き直してくれますし、「箇条書きで要点を下部に追加」と言えば構造も整います。あとは、上記の大きく記載された「運動会延期のお知らせ」など不要な部分を削除・調整すれば完成です。
これまで10〜15分かけていた作業は、Copilotの下書きを読み、整え、推敲する時間へと置き換わります。こうした細やかな時短が日々積み重なることで、余白が生まれます。
Excel × Copilot:"ことば"だけで表やグラフを作る
Excelでは、Copilot の恩恵がさらに具体的です。たとえば次のように話しかけるだけで、子供向けの記録シートやグラフ付きの表を作成してくれます。
「子供の勉強と運動管理ツール作りたい。子供にとってわかりやすいもので比較もできるといいな」
するとCopilotは、目的に応じた表や入力欄、グラフなどを提案しながら、Excel上に表や構成を自動で作成してくれます。続けて「自由記述欄を読んで、5つくらいのテーマに分類して」と頼めば、テキストの分類までやってのけます。関数やレイアウトを一から考えなくても、 日本語の指示だけでExcelが生成される 。これはブラウザ上のCopilot(無料版)だけでは得られなかった、別次元の体験です。
有料版だからこそ、「今開いているファイルの中身」を前提に作業を進められる。ここが、ブラウザ上で利用するCopilot(無料版)との決定的な違いです。
NotebookLMのように使える「ノートブック機能」
GoogleのNotebookLMは、アップロードした資料だけを参照しながらチャットや音声解説を生成できるサービスとして注目されています。Microsoft 365 Copilot にも、これに近い「 ノートブック機能 」が用意されています。
資料をアップロードすると、その内容を参照しながら回答を生成できるほか、NotebookLMと同じように音声による解説を作成することも可能です。実際に音声を生成してみると、いい感じには話してくれますが、やや不自然さを感じるのは否めません。ただ、与えた資料の範囲内でチャットできるため、校内ガイドラインや研修資料の読み解きなどには非常に便利です。
このように、指定したソースのみを参照して回答を生成できるため、「AIが勝手にWeb上の情報を持ち込むのが不安」という場面でも活用しやすいと思います。
はじめ方と、使いこなすちょっとしたコツ
Microsoft 365 Copilot は、個人のMicrosoftアカウントでもサブスクリプション契約を行うことで利用できます。学校や自治体の組織アカウントの場合は、管理者による有効化が必要です(プラン詳細はMicrosoftの最新情報を確認してください)。
また、使い始めて早い段階で便利さを実感するためには、ちょっとしたコツがあります。
1. 命令形よりも「背景+目的+制約」で伝える
「メールを書いて」ではなく「保護者に向けて、来週の個人面談の変更をお知らせするメールを、丁寧な敬語で、200字以内で、最後に問い合わせ先を入れてください」と伝える。この形だけで出力品質は大きく変わります。
2. 一度で決めず、対話しながら仕上げる
最初の出力がイマイチでも、すぐに捨てる必要はありません。「もっと柔らかく」「この部分だけ削って」と 追いプロンプト でじわじわ整えていくのが、Copilotらしい使いかたです。
まとめ「もう一度、Copilotに席を用意する」
生成AIが話題になってから2年あまり。学校現場でも「結局どのAIを使えばいいのか」と悩む先生は少なくありません。
Microsoft 365 Copilotの強みは、日常業務のインフラであるOffice製品のなかに組み込まれ、そのまま活用できる点にあります。有料版を使うことでより便利にかつ多目的に使えることから、AI活用による校務の効率化につながると思います。
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