【連載】EducAItion Times

Geminiで教育アプリをつくろう!AI初心者の保護者や先生でも大丈夫

EducAItion Timesは、「大人のきぼう こどもの未来」をテーマに、生成AIの活用情報をお届けします。本連載は、生成AIコミュニティ「IKIGAI lab.」のメンバー8名が運営するもので、子供たちの好奇心を刺激する、新たな学びの提供をめざしています。

物理現象を理解するのは難しくないですか?私はとても苦手で理解するのにいつも苦労をしていました。しかし、Googleの「Gemini」を使えば、プログラミング不要で子供の学習に使える物理現象解説アプリやゲームが5分で作れます。

この記事では実際にCanvasを使って教育アプリとゲームの2つを作成した手順を解説します。

Geminiとは?Canvas機能って何?

Geminiは、Googleが提供するAIチャットサービスです。無料でGoogleアカウントがあれば誰でも使えます。

最初の画面

その中でも 「Canvas」は、AIが作ったHTMLアプリをその場でプレビュー(動作確認)できる革命的な機能 です。むずかしいコードが読めなくても、日本語で「こんなアプリを作って」と話しかけるだけでOK!完成したアプリはそのまま子供に見せて使わせることができます。

Canvasを使うには、チャット入力欄の「ツール」ボタンをクリックして「Canvas」を選ぶだけです。Canvasタグが青く表示されたら準備完了!この状態でプロンプトを入力すると、右側にアプリのプレビューが表示されます。

canvasを必ず選んでください

アプリ①:ドップラー効果シミュレーター

「救急車が通り過ぎる時に音が変わる」、あの現象がドップラー効果です。理科の授業でよく出てきますが、子供に言葉で説明するのはむずかしいですよね。Geminiなら、ボタン一つで救急車のサイレン音と波が変化するアニメーションを体験できるアプリが作れます。

【プロンプト(Geminiへの指示文)】
ドップラー効果を再現して。音はピーポーピーポーなるように。現象を解説して。

canvasを選択した上にテキストを入力してください

これだけ!たったこれだけのひと言で、本格的なシミュレーターが完成します。GeminiはCanvasモードでこのプロンプトを受け取ると、右側のCanvasエリアにアプリのプレビューを表示してくれます。完成したアプリのCanvas画面は、以下の通り。

完成したドップラー効果シミュレーター

「Start Siren / ピーポー音を鳴らす」ボタンを押すと、救急車が画面を横断しながらサイレン音が変化します。音が近づくときは高く、遠ざかるときは低くなる様子が視覚・聴覚で同時に体験できます。ドップラー効果の解説もアプリ内に表示されるので、授業後に家でおさらいするにも最適。ただ、 毎回同じものができるわけではない のでご注意ください。

アプリ②:元素記号ならべゲーム

理科・化学の定番「元素記号」を楽しく覚えるゲームです。単にH・He・Li…と暗記するだけでなく、ドラッグ&ドロップで正しい順番に並べる体験型学習ができます。しかも、元素記号ごとに解説も表示されるので意味を理解しながら覚えられます。

難易度は3段階(10個・30個・50個モード)から選べるので、小学生から高校生まで幅広く使えます。

【プロンプト(Geminiへの指示文)】
元素記号の順番を並べるかわいいゲームをつくって。並べる数は10個、30個、50個とモードで選択を最初にする。採点機能をつけて。元素記号は解説付き。順番はヒントを出せるようにする。最初の画面に元素記号は○○個あるよ。がんばって並べよう。

先ほどのドップラー効果と同じようにcanvasを選択した上にプロンプトを入れてください。

すると、一瞬でCanvasにゲームが表示された。以下は、トップ画面になります。

完成した元素記号ならべゲーム

10個モードを選ぶと、ゲームが始まります!H(水素)、He(ヘリウム)、Li(リチウム)…と解説付きのカードが右側に並び、左の空欄に正しい順番でドラッグして配置します。「ヒント!」ボタンで答えが確認できるので、はじめて取り組む子供でも安心です。

AIアプリ作成の流れまとめ

今回の手順を整理するとこんなシンプルな流れです。

① Gemini(gemini.google.com)を開く
② 「ツール」→「Canvas」をONにする
③ 日本語でアプリの内容を入力して送信
④ 右側のCanvasプレビューでアプリが完成!
⑤ 子供や生徒に見せてすぐ体験してもらう

この5ステップで完全無料・プログラミング不要のオリジナル教育アプリが作れます。今日から試してみてください!

子育て中の親・教員の方へ:AIに「任せて」みよう

「AIって何か危険なのでは?」「難しくて使えない」と感じていた方も多いかもしれません。でも、GeminiのCanvasは違います。子供が「どうしてサイレンの音が変わるの?」と聞いてきたとき、「一緒に見てみよう!」とスマホを取り出してアプリを起動する。そんな新しい学びのかたちが、今日から始められます。

AIを使いこなす必要はありません。「話しかける」だけで十分です。プロンプトを入力する行為は、子供への説明文を考えるのと同じことです。

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IKIGAI lab.

140名のメンバーが所属する生成AIコミュニティ。監修:髙橋和馬・田中悠介。編集:新谷信敬。

伊藤 雅康

「studio veco」代表。クリエイティブ分野と教育分野を軸に生成AIの研修を学校や企業に展開している。名古屋を中心に親子で体験する生成AIイベントを多数開催。NewsPicks TOPICS 「IKIGAI Lab.」執筆。