【連載】EducAItion Times

Nano Banana Proで家族の1年を画像に!思い出ポスターとビジョンボードづくり

EducAItion Timesは、「大人のきぼう こどもの未来」をテーマに、生成AIの活用情報をお届けします。本連載は、生成AIコミュニティ「IKIGAI lab.」のメンバー8名が運営するもので、子供たちの好奇心を刺激する、新たな学びの提供をめざしています。

2026年がスタートしました。みなさま、どんなお正月を過ごされたでしょうか。「昨年はどんな年だった?」「今年はどんな年にしたい?」 そう問いかけても、子供から返ってくる答えは「楽しかった」「頑張った」の一言だけ……。もっと深く気持ちを聞きたいのに、なかなか言葉にしてくれない。そんなもどかしい経験は、多くのご家庭にあるのではないでしょうか。

今回は、2025年11月にGoogleから発表された話題の画像生成AI 「 Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image) 」 を活用し、家族の思い出や気持ちを「画像」で見える化することで、親子の対話を豊かにする実践方法をご紹介します。

Gemini 3 Proを搭載した「Nano Banana Pro」とは?

Nano Banana Proの最大の特徴は、最新AIモデル「Gemini 3 Pro」が持つ高度な言語理解能力とマルチモーダル推論を、画像生成プロセスに直接組み込んだ点にあります。

これまでのAIはキーワードを単に組み合わせて映像化していましたが、 Pro版では「なぜその要素が必要なのか」という文脈や、プロンプトに含まれる複雑な空間的関係性を「推論(Reasoning)」した上で描画を行います 。つまり、「推論する」ことで整合性を飛躍的に向上させている点が特徴です。また、日本語テキストの再現性が高くなっている点も大きな特徴の一つです。

本連載でも過去に こちらの記事 で「Nano Banana」を紹介しましたが、こちらは前のモデルで、キャラクターの一貫性や直感的な操作が特徴でした。Pro版ではそれらの長所を継承しつつ、画質、理解力、そして表現の自由度を劇的に向上させています。

アート性や表現の多様さを強みとするモデルも多い中で、Nano Banana Proは「意味のある情報を論理的に構築する」という点に明確な設計思想を持っています。これにより、単なるイラスト作成だけでなく、デザインや資料作成の実務ツール、そして今回のような「家族の対話ツール」としても非常に使いやすくなっています。

●気になる料金プランとAPI価格
「Nano Banana Pro」は無料プランでも利用可能ですが、推論によるサーバー負荷が高いため、1日の生成枚数には上限があります。本格的に利用したい方向けの個人プランは以下の通りです(詳細はこちらを参考)。

プラン月額料金画像生成の上限
Google AIプランなし¥01日 最大3枚
Google AI Pro¥2,9001日 最大100枚
Google AI Ultra¥36,4001日 最大1,000枚

一般的なご家庭での利用であれば、「Google AI Pro(月額2,900円)」で十分に高度な機能を堪能できるでしょう。

【実践1】家族の1年を振り返る「思い出ポスター」作り

それでは早速、AIを使って家族の時間を深めていきましょう。まずは去年を振り返る「思い出ポスター」の生成からです。

STEP 1:思い出素材を集める
最初は素材集めです。以下のデータなどをフォルダにまとめておきましょう。これらをAIに読み込ませるだけで準備は完了です。
・家族写真(最大10枚)
・日記やSNSのメモ
・子供の作品やイベントの記録写真

Nano Bananaの使い方(画像:筆者提供)

STEP 2:振り返り用の画像を生成する
以下のプロンプト(指示文)を使うと、初めてでも綺麗な「1年のまとめポスター」が仕上がります。今回は、以下のプロンプトに家族写真を10枚追加して作成してみました。

▼ 振り返りポスターのプロンプト例

目的: 2025年の家族の思い出を1枚のポスター風イラストにまとめたい。
要素: 添付写真をもとに、父36、母34、長女6、次女4、長男2の5人家族を描写。
スタイル: 温かみのある水彩画風。家族の笑顔を中心にする。
文字: 中央に「2025 MEMORIES」と配置
サイズ: 16:9

そして、Nano Banana Proで生成された画像がこちらです。

Nano Banana Proで生成した、家族の1年を振り返る「思い出ポスター」(画像:筆者提供)

さらに、より魅力的な画像を作りたいときは、Nano Bananaのサイトに掲載されている下記のアドバイスを参考にしてみてください。

「どうすれば魅力的な画像ができますか」

シンプルな手順で始めましょう。 まず「対象 / 行動 / シーンの画像を作成 / 生成して」というコメントを考え、そこから組み立てていくのです。たとえば、「窓枠で日差しを浴びながら昼寝をしている猫の画像を作成して」などです。

できるだけ具体的に、思いつく限りの詳細を描写してください。 プロンプトには、思いつく限りの詳しい情報を含める必要があります。たとえば、「赤いドレスを着た女性の画像を作成して」ではなく、「赤いドレスを着た若い女性が公園を走っている画像を作成して」がベターです。詳細があればあるほど、Gemini は指示をより正確に理解できます。

構図、スタイル、画質を考慮する。 画像内の要素の配置(構図)、実現したいビジュアルのスタイル、希望する画質、アスペクト比(サイズ)について考えてください。たとえば、「2:3 のアスペクト比で、宇宙を飛んでいるヤマアラシの画像を、油絵風に生成して。とげはぼかした感じで」のようにリクエストします。

重要なのは想像力です。 Gemini は、シュールなオブジェクトやユニークなシーンの作成に優れています。想像力を思う存分発揮しましょう。

生成された画像が気に入らなかったら、Gemini に変更をリクエストしてみましょう。 Google の画像編集モデルを使用すれば、Gemini に背景の変更、オブジェクトの置き換え、要素の追加を指示して、画像を自在に編集できます。もちろん、お気に入りの部分はそのままに。

Google NanoBananaのよくある質問「どうすれば魅力的な画像ができますか」より抜粋

STEP 3:生成された画像をもとに親子対話
画像が生成されたら、それをタブレットやテレビの大画面に映し出し、家族みんなで眺めてみましょう。 「ここに行ったとき、何が一番楽しかった?」「この時、どんな気持ちだった?」 文字だけの質問よりも、ビジュアルがあることで記憶が鮮明に蘇り、会話が驚くほど深まります。

さらに深掘りするなら、対話で出てきた言葉を紙やホワイトボードなどに書き出し、あるいは、文字起こしツールを活用し、以下のように整理してみると良いでしょう。

  • カテゴリー分け: 「楽しかったこと」「頑張ったこと」「嬉しかったこと」「悲しかったこと」「チャレンジしたこと」
  • 感謝と褒め合い: 「〇〇してくれて嬉しかった」「〇〇を頑張ったね」と具体的に伝え合う。
  • 次への改善: 悲しかったことや失敗から「来年はこうしてみよう」という学びを見つける。

このプロセスを経て、新年の目標(やりたいこと、やってみたいこと)を出し合い、メモしておきます。

【実践2】2026年の夢を描く「AIビジョンボード」

振り返りが終わったら、次は未来を描くフェーズです。 先ほどの対話で出てきた「2026年の目標」を元に、理想の未来を可視化した「ビジョンボード」を作成しましょう。

今回は、以下のような家族の目標が出たと仮定します。

パパ:生成AIの楽しさを広げる、親子学びの楽しさを伝える、1年で100冊本を読む
ママ:料理をがんばる、一日一笑、健康に過ごす
長女(6歳):スイミングとテニスをがんばる。弟や妹に優しくする。本をたくさん読む。
次女(4歳):スイミングと自転車をがんばる。いろんなところに出かける。
長男(2歳):(写真でニコニコ)

これらを元に、「2026年の家族の冒険と成長」をテーマにした、壁に掛けられたリアルなコルクボードのビジョンボードを生成してみます。

▼2026ビジョンボードのプロンプト例

【中心要素】 中央に大きくカラフルな切り抜き文字で「2026」。
【メイン写真】 5人家族の幸せそうな写真がピン留めされている。家族構成は、父(36歳)、母(34歳)、長女(6歳)、次女(4歳)、長男(2歳)。日当たりの良い屋外の休日の風景の中で微笑んでいる。
【ピン留めされた要素】
学び: 積み上げられたカラフルな本、折り紙の工作、新しいスキルを学ぶイラスト。
冒険と自然: 地図、テニスラケット、自転車、美しい森の風景写真。
夢: ログハウス(夢の家)のイラスト、貯金箱の画像、楽器。

【テキストラベル】見出し:「Family Adventure」
子供たちの写真の近くに、日本語で「長女:6歳」「次女:4歳」「長男:2歳」と書かれたラベルや付箋。

【スタイル】 明るくカラフル、手作りのコラージュ風、温かみのある照明、木製のフレーム、楽しげな雰囲気。

上記のプロンプトを入力して生成された画像がこちら。家族の「理想の未来図」です。これをプリントアウトしてリビングに飾ったり、スマートフォンの待ち受けにしたりすることで、1年間モチベーションを維持する助けになります。

NanoBananaで生成した2026ビジョンボード(画像:筆者提供)

まとめ:AIは“親子の対話を深める道具”

AIは親子の関係を魔法のように変えるわけではありません。しかし、「話すきっかけ」を作り、「言葉にできない気持ちの可視化」を助けることで、親子が互いのことを理解し合う時間を増やす強力なサポーターになります。

まずは、「2025年の思い出ポスターをつくる」。これだけでも、きっと家族の会話の質は変わり始めます。 今年のスタートに、AIを使った新しい親子時間を取り入れてみてはいかがでしょうか?

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IKIGAI lab.

140名のメンバーが所属する生成AIコミュニティ。監修:髙橋和馬・田中悠介。編集:新谷信敬。

金海 俊

3児の父として子育てと学びの現場からAI時代の教育を創造中。化学メーカー研究者。生成AIを活用した教育・キャリア支援から新規事業伴走まで幅広く取り組む。