【連載】EducAItion Times

AIボイスレコーダー「Plaud Note」ではじめる、思考ログを資産に変える習慣

EducAItion Timesは、「大人のきぼう こどもの未来」をテーマに、生成AIの活用情報をお届けします。本連載は、生成AIコミュニティ「IKIGAI lab.」のメンバー8名が運営するもので、子供たちの好奇心を刺激する、新たな学びの提供をめざしています。

みなさんは、日頃から自分の考えを残していますか。
日記でもメモでもかまいません。日々の気づきや迷い、感情の動きを言葉にして残しておくことは、生成AI時代にますます価値を持つようになっています。

AIを使えば、文章を整えたり、要点をまとめたりすることは、ずいぶん簡単になりました。だからこそ、「うまく書けること」以上に、「自分が何を考えているか」を持っていることが大切です。ただ、自分の考えや行動を記録し続けるのは、意外と手間がかかるものです。

本記事では、 AIボイスレコーダー「Plaud Note」 を使って、日常の会話や気づきをテキストとして残す方法を紹介します。また、IKIGAI lab.メンバーの実際の活用事例も交えながら、自分の知識を少しずつ蓄積し、あとで活かせる資産へ変えていくヒントをお届けします。

Plaud Note各種(画像:筆者提供)

Plaud Noteとは

Plaud Noteは、会議や通話、対面での会話などを録音し、音声を文字起こしや要約に変換できるAIボイスレコーダーです。112言語に対応した文字起こし、話者の区別、専門用語の登録、要約、マインドマップ作成、テンプレートによる整理機能などを備え、現在、公式サイトでは4製品が案内されています。

→製品比較は こちら

●Plaud Noteの主な機能
  • 録音機能:会議や対面での会話、通話などの音声を録音。対面用と通話用の2つの録音モードが用意されており、デスクトップ版ではオンライン会議の録音にも対応。
  • デスクトップ機能:専用の「Plaud Desktop」を使うことで、オンライン会議や通話、対面での会話を記録。録音したデータは、アプリやウェブ版と連携して管理できる。
  • 文字起こし機能:録音した音声の文字変換が可能。112言語に対応し、話者を識別して表示する機能や、専門用語を登録できる機能もある。
  • 要約機能:文字起こしした内容をもとに要約を生成。録音データをアップロードした後、自動生成または設定を調整したカスタム生成で利用できる。
  • テンプレート機能:用途に応じたテンプレートを使って、記録内容を整理。公式サイトでは1万種類以上のテンプレートに対応。
  • マインドマップ作成機能:録音内容や要約結果をもとに、内容を視覚的に整理するためのマインドマップを生成。
  • メモ追加機能:音声だけでなく、手入力のメモや画像もあわせて記録。重要な場面に印を付ける機能も用意されている。
  • データ管理機能:録音データはアプリやウェブ上で管理可能。文字起こし結果や要約も、アップロード後に確認できる。
  • セキュリティ対応:公式サイトでは、会話データや個人情報を扱うための管理体制として、情報セキュリティや個人情報保護に関する国際的な基準・ルールへの対応が案内されている。

使って感じたPlaud Noteの便利な機能

ここでは、Plaud Noteの主な機能の中から、実際に使っていて便利だと感じたものを具体的に紹介します。

1万種類以上のテンプレートで同じ記録を別の切り口で要約できる

Plaud Noteのテンプレート機能のおもしろいところは、 同じ録音データでも、使うテンプレートによって要約のされ方が変わる 点です。単に短くまとめるだけでなく、会議向け、インタビュー向け、講義向けなど、目的に応じた形で内容を切り出せるため、同じ記録から別の見え方を引き出せます。

1万種類以上のテンプレートを選べるだけでなく、オリジナルのテンプレートを作成できるのも特徴です。さらに、各テンプレートでどのようなプロンプトが使われているのかを確認できるため、要約の方針が見えやすく、使う側としても納得感があります。

Plaud Noteのテンプレート機能(画像:筆者提供)

デバイスを忘れてもボイスメモで代用、後からデータを統合できる

Plaud Noteシリーズは小型・軽量で持ち運びやすい反面、持ち出し忘れたり、紛失したりしやすい面もあります。そうした場合でも、 スマートフォンのボイスメモなどで録音しておけば、あとからPlaudに音声を取り込み、文字起こしや要約に活用できます 。必要に応じて複数の音声ファイルを結合できるため、録音手段が異なっていても、あとからまとめて整理しやすいのも魅力です。

ここでは、iPhoneのボイスメモで録音した音声データをPlaudに取り込み、統合し、無音部分を削除するまでの手順を紹介します。

iPhoneのボイスメモで録音した音声データをPlaudに取り込み、統合し、無音部分を削除するまでの手順(画像:筆者提供)

「Ask Plaud」で思考ログを次の行動につなげられる

Plaudには 「Ask Plaud」というAI機能があり、文字起こし済みの記録や要約内容に対して質問し、必要な情報を素早く引き出せます 。特定のファイルを深掘りして要点やToDo、インサイトを抽出できるだけでなく、複数の文字起こし済みファイルを横断して検索・質問することも可能です。そのため、蓄積した記録を見返す手間を減らし、次の行動や判断に役立つ情報へつなげやすくなります。

また「Ask Plaud」ではインフォグラフィックも作成可能です。

「Ask Plaud」機能で単一ファイルを深堀り(画像:筆者提供)
「Ask Plaud」機能で複数ファイルを横断(画像:筆者提供)

IKIGAI lab.メンバー活用事例

ここでは、IKIGAI lab.メンバーへのアンケート・インタビューをもとに、Plaud Noteの使い方を紹介します。多くのメンバーは、Plaud Noteを単なる記録ツールとして使うだけでなく、その後の振り返りや整理、再活用まで見据えて運用していました。

國末拓実さんの活用事例

國末拓実さんのアンケート結果(画像:筆者提供)

プライベート・副業での利用
会社ではセキュリティの観点から私物デバイスの利用が禁止されているため、自学や副業などプライベートでの利用に振り切っています。

長時間のインプットの記録
講義など、文字起こしが提供されない1〜2時間のコンテンツを録音し、インプットに役立てています。

トークからのスライド逆生成
ゼロからスライド資料を作るのではなく、まず頭の中で構成を練って1時間ほど喋り、その音声を文字起こししたものをClaudeなどのAIに読み込ませることで「 トークスクリプトからスライド資料を生成する 」というアウトプット手法を実践しています。

「第二の脳」としてのデータベース構築
Plaud Noteの要約機能は使わず、生のテキストデータをAI(Claudeなど)に読み込ませて1万文字程度に情報を整えさせます。それをMarkdownファイルとしてナレッジ管理ツール「Obsidian」に蓄積し、週に1回程度AIに整理し直させることで、 自分の思考のデータベースを構築 しています

國末さんの使い方で特に面白いのは、Plaud Noteの要約機能をあえて使わず、文字起こしした生のテキストデータを保管している点です。最初から要約された情報ではなく、元の情報をできるだけ残しておくことで、あとからClaudeなどのAIを使って用途に応じた形に整理し直せるようにしています。Plaud Noteを、完成形を得るための道具ではなく、次のアウトプットにつながる素材をためる道具として使っているところが特徴的です。

髙橋和馬さんの活用事例

髙橋和馬さんのアンケート結果(画像:筆者提供)

長時間の学びの再利用
スタイリストからの5〜6時間にわたる指導や、整体での体の動かし方の 指導を録音・文字起こしし、AIを使ってインフォグラフィックなどに変換することで、あとから学びを再利用 できるようにしています。

記事執筆の効率化
イベントなどで録音した文字起こしデータをAI(GeminiやClaudeなど)に読み込ませて記事のたたき台を作成し、そこから修正を加える流れで執筆を行っています。

雑談のデータ化(コンテキストの保存)
飲み会での雑談や何気ない会話も録音し、「データになっていないものをデータ化」しています。「あのとき何を話したっけ?」と、あとから検索できる安心感のために記録を残しているそうです。

UI/UXのメリットの活用
スマホの録音アプリでは、録音後に手動でコピー&ペーストする手間がかかります。その点、Plaud Noteはワンクリックで要約やテンプレートの適用ができるため、使いやすさの面で大きなメリットを感じているといいます。

髙橋さんの使い方で特に印象的なのは、仕事や学びだけでなく、雑談のような一見すると残さなくてもよさそうな会話まで含めて、幅広くデータ化している点です。スタイリストや整体での長時間の指導をあとから再利用できる形にしたり、記事執筆のたたき台に使ったりと、記録を次の行動につなげているのが特徴的でした。加えて、Plaud NoteのUI/UXの良さを活かし、手間なく記録と整理を続けられる状態をつくっているところにも、この活用法ならではの実践的なおもしろさがあります。

田中悠介さんの活用事例

田中悠介さんのアンケート結果(画像:筆者提供)

PCでの自動録音と議事録作成
会社ではMacのアプリ版を利用しており、ZoomやGoogle Meetを開くと自動で録音が開始される仕組みを構築しています。文字起こしした内容をもとに、Geminiなどを使って議事録や記事のたたき台を作成しています。

全編英語イベントのリアルタイム攻略
英語が話せない状態でありながら、全編英語で行われた2日間のプログラムに参加した際には、Plaud Noteで文字起こしした内容をその場でClaudeに読み込ませ、日本語で要約させることを繰り返すことで、リアルタイムで内容をキャッチアップしました。

英語でのピッチ原稿や質問の作成
英語のセッションで質問したい内容をAIに考えさせたり、代表として登壇した際の英語のピッチ原稿をAIなどに作成させたりして、対応していました。

提案資料と応募資料の自動生成
顧客とのミーティング音声や、メンターとの会話を録音し、Claudeに読み込ませて提案資料を作成したり、プログラム応募用の資料をブラッシュアップしたりすることで、採択につなげています。

AIエージェントによるSNS自動投稿
文字起こしなどのテキストデータを活用し、AIエージェントに読み込ませることで、LinkedInやFacebookへ定期的に自動投稿を行う仕組みを運用しています。海外でのプレゼンス向上にも役立てています。

田中さんの使い方で特に特徴的なのは、今回の事例の中で唯一、本業の業務の中でPlaud Noteを活用している点です。 会議の自動録音から議事録作成、提案資料や応募資料のブラッシュアップまで、日々の仕事の流れに組み込んで使っている のが印象的でした。さらに、 英語イベントでのリアルタイムな理解補助や、SNS発信への展開まで行っており 、記録をその場限りで終わらせず、業務・発信・機会獲得へと広げているところに、この活用法ならではの実践性があります。

まとめ

今後、他のツールと組み合わせながら思考ログの活用を広げていくためにも、まずはログそのものをためていくことが大切です。会話や気づき、迷い、学びを少しずつでも残していけば、それが将来の振り返りや再利用の土台になります。活用の幅を広げるためにも、まずは自分の言葉を蓄積するところから始めてみてください。

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IKIGAI lab.

140名のメンバーが所属する生成AIコミュニティ。監修:髙橋和馬・田中悠介。編集:新谷信敬。

新谷 信敬

5人姉妹の父。薬剤師。大手ドラッグストアで在宅医療に従事する傍ら、コミュニティ活動を通して生成AIを活用した取り組みに挑戦している。