楽しい学校生活に大阪・関西万博、小学生が選んだ2025年の「今年の漢字」は「楽」

「進研ゼミ　小学講座」が小学1～6年生を対象に実施した2025年「今年の漢字」1位は「楽」（出典：株式会社ベネッセコーポレーション、以下同じく）

株式会社ベネッセコーポレーションが提供する「進研ゼミ 小学講座」は、公益財団法人 日本漢字能力検定協会（以下、漢検協会）と共同で実施した「小学生が選ぶ今年の漢字」の結果を発表した。

調査は、「今年の漢字」を主催する漢検協会の取り組みの一環として、全国の「進研ゼミ 小学講座」会員を対象に実施したもの。「今年1年を表す漢字一字」とその理由を自由記述で募集し、2025年11月6日から11月24日の期間に合計9,853件の応募が寄せられたという。

今年の漢字1位となった「楽」には、「学校でたくさん友だちができて、毎日楽しい」「大阪・関西万博などがあって、とても楽しかった」といった理由が多く寄せられた。ニュースでは不安な出来事も多い1年だったが、その中でも自分の生活に目を向け、「楽しいこと」「うれしいこと」を積極的に見つけようとする小学生の姿が浮かぶ結果となった。

2位の「熊」には、全国各地で相次いだ熊の出没や被害のニュースを挙げる声が多く、自然との共生や安全について考えた1年だったことが反映されている。

2025年「今年の漢字」2位から4位

4位の「万」は、大阪・関西万博に関連する話題に触れた子供たちが、「早く行ってみたい」「どんな未来の技術が見られるのか楽しみ」といった期待を込めて選んだ漢字だという。

また、「米」は「米不足」「値上げ」「ご飯の大切さ」などを理由に挙げる回答が目立った。身近な食卓の変化を通じて、ニュースで報じられる社会情勢を自分の生活と結びつけて捉えていることがわかる。

2025年「今年の漢字」5位以降の結果

ベネッセ 小学講座責任者の水上宙士氏は、「『万』『熊』『米』など、社会で起きた出来事に関する漢字が新たに上位に入った。子供たちが大人と同じようにニュースに関心を寄せ、自分の言葉で1年を振り返ってくれたことに頼もしさを感じる」と述べた。

漢検協会の山田昌哉氏は、「今年の漢字」を考える取り組みについて、「ニュースや出来事、流行を振り返り、自分の考えを整理する貴重な機会である」と位置付ける。今回の結果についても、「小学生が社会の出来事に目を向け、自分なりの感じ方を漢字一字で表現していることは、まさに言語能力の育ちを示すものだ」とコメントしている。