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中学生の勉強意欲を保護者に調査、やる気が出ない原因の半数は「スマホ」 塾選ジャーナル調べ
2025年9月25日 15:00

株式会社DeltaXが運営する塾選びサービス「塾選」は、中学生の子供を持つ保護者を対象に実施した「中学生の勉強のやる気」についての調査結果を2025年9月24日に発表した。
調査対象:中学生の子供を持つ保護者(有効回答数100名)
調査時期:2025年8月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:中学生の勉強のやる気についての調査
調査では、「子供の勉強のやる気がないことに悩んだことがある」と答えた保護者が74%にのぼり、「悩んだことがない」と答えた保護者は26%となっている。

勉強のやる気について、保護者が抱えている具体的な悩みを複数回答形式で聞いたところ、「なかなか勉強に取りかからない」という悩みが71.6%で最も多く、次いで「勉強に対する意欲が低い」(59.5%)、「勉強していても集中力が続かない」(51.4%)が続いた。

やる気が出ない理由として最も多かったのは、「スマホに時間を取られてしまう」で、54.1%と過半数を占めている。中学生が帰宅後すぐにスマートフォンを手に取り、LINEや動画アプリに没頭してしまうという声が多く、勉強の妨げになっていることが明らかになった。

また、「勉強に取りかかる前に『少しだけ』とスマホを触り始めたつもりが、気付けば長時間経ってしまい、そのまま学習意欲が失われる」という声も多く寄せられている。
「帰宅後、手洗いうがいを終えるとすぐにスマホの確認です。LINEグループは中学校でのクラス、小学生の時のクラス、その他に友人のみなど、いくつもありますので、まずそのチェックをしています。チェック後は推しの動画、TikTokやYouTubeで1日終わります。」(中1女子 保護者)
「帰宅後すぐにスマホを手に取って、ゲームや動画に夢中になってしまいます。勉強しようという気持ちはあるようなのですが、スマホの誘惑に勝てず、結局宿題も後回しになります。」(中2男子 保護者)
保護者が考える「勉強のやる気が出ない原因」として、2番目に多かったのが「勉強する目的や目標が見つからない」(32.4%)である。
回答の背景には、子供たちが「なぜ勉強するのか」という問いに答えを見つけられていない現状がある。将来の夢や進路が明確でないため、目の前の勉強に価値や意味を見いだせず、モチベーションが上がらないという保護者の声が寄せられた。
一方で、実際に行って効果があった工夫として最も多く挙がったのは、「前向きな声かけや励まし」で50%に達した。子供の努力に寄り添い、結果だけでなく過程も評価することで、自己肯定感を高め、勉強への意欲につなげている。次いで「小さな達成でも褒める」(33%)、「ご褒美を用意する」(30%)、「集中できる環境を整える」「目標や意味付けを一緒に考える」(ともに28%)が続く。

塾選ジャーナルは、スマートフォンやゲーム、部活動などに時間を奪われる現代の中学生にとって、保護者との対話やサポートがより重要になるとして、「子供のやる気は、保護者が工夫することで引き出せる」とまとめている。